![存在するのはわずか6台、ザガートがカスタムしたポルシェ・カレラGT「カレラGTZ」が競売に。改装にかかったコストは外装だけで6000万円オーバー](https://intensive911.com/wp-content/uploads/2023/07/Porsche-Carrera-GTZ.png)
| ザガート・ポルシェ・カレラGTZの6台のうち1台はプロトタイプ、ユーザーに渡ったのは5台のみ |
このカレラGTZは唯一ザガートによってカスタムされた内装を持つ個体
さて、この数年でもっとも価値を上げたスポーツカーのうちのひとつがポルシェ・カレラGT。
自然吸気V8エンジン、マニュアル・トランスミッションを持ち、最後のアナログなスーパーカーだとみなされていますが、この20年では最もピュアなミッドシップ・スーパーカーだと見る向きも多いもよう。
よって昨年あたりはオークションに登場するたびに再考落札価格記録を更新していたことも記憶に新しく、そして今回競売に登場するのはザガートがカレラGTをカスタムした「カレラGTZ」。
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またしてもポルシェ・カレラGTの落札最高記録か?走行わずか292キロ、67台しか製造されなかったシールグレーを持つ個体が競売に
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もともとは「普通の」ポルシェ・カレラGTとして人生をはじめたが
このカレラGTZにつき、他の多くのモデルと同じように「普通のカレラGT」として人生を歩みはじめています。
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米国に新車で供給された676台のうちの1台で、2005年に地元に米国に上陸しており、2011年に英国に輸出されるまで米国で保管され、それ以来、ポルシェ・カレラGTのマスターテクニシャンであるクレイグ・メイヨーによって整備されたという記録が残ります。
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前の所有者によってスレートグレーに再塗装され(塗装を行ったのはポルシェGB)、その直後に現オーナーが購入することとなっていますが、このオーナーは「もっと目立つカレラGTに乗りたい」と考えてザガートにこのカレラGTを送り、そこでGTZへと改造を行ったのだそう。
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アップグレードの完了までには6ヶ月を要し(意外と短い)、このポルシェ・カレラGTは新しいボディパネルの装着に加え、特注のダークメタリックグリーンで再塗装され、ホイールにはグラファイト仕上げが施されることとなっています。
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なお、細かい部分においても変更がなされ、リヤセクションは「クーペ風」に。
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センターにはレッドで大きく「PORSCHE」文字。
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テールパイプも純正の戦闘機風スタイルから「楕円」へ。
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エンジンについては言及がないので「ノーマルのまま」かもしれませんね。
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ポルシェ・カレラGTZのインテリアはこうなっている
ちなみにザガートはわずか6台のカレラGTを改造しており、そのうちの1台はプロトタイプだとされています。
そしていずれのカレラGTZも特別な仕上げがなされますが、5台中4台目となるこの個体は「唯一」特注のザガート製インテリアを備えた枯れたGTZなのだそう。
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ボディカラーにあわせた上品なグリーンが使用され、ノーマルのカレラGTでは持ち得ない雰囲気が感じられますね。
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見たところ、ホイール同様に内装においても「シルバー」のパーツがダーク仕上げとなっているようですね。
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一方でウッド製シフトノブは健在です(ポルシェは伝統的に、軽量という理由でレーシングカーにウッドのシフトノブを与えてきており、カレラGTに装着されるものはそのオマージュ)。
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そのほかダッシュボード、アームレスト、ドアインナーパネル、Aピラー、サンバイザー、センタートンネル、センターコンソールもグリーンレザーで覆われており、「ほかとは異なる」カレラGTを求める人には理想的な個体かもしれませんね。
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参考までに、出品に際してはポルシェGBにて検査が行われており、そこではドアシール、リバースライトスイッチ、ホイールナットに小さな損傷が見つかったといい、しかしすべてこれらは補修済みであるとも紹介されています。
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もう一つ参考までにですが、エクステリアの改修には40万ユーロ(現在の為替レートだと6160万円なので、新車のカレラGTの価格よりも高い)がかかっており、これに加えてインテリアの改修費用(こちらは明かされていない)も投じており、要は「とんでもないお金がかけられた」カレラGTであるということにもなりますね。
![10](https://live.staticflickr.com/65535/53040997055_5584f487e9_c.jpg)
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参照:Carhuna