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25台のみ生産された「ランチア・ハイエナ」、2台しか存在しない「ランボルギーニ3500GTZ」ほか希少なザガートによるクルマを見てみよう

2019/04/21

ランボルギーニ3500GTZはこの機会以外では目にすることはないだろう

さて、何回かにわたってお届けしたコンコルソ・デレガンツァ京都2019ですが、今回は「最終回」。

ザガートというとランチアやアルファロメオ、そしてフィアットも有名ではあるものの、今回はそれらに加えて「MG」「ランボルギーニ」といった珍しいクルマを紹介したいと思います。

Rover TCZ Zagato(1967)

こちらはかなり珍しいと思われる、ローバー✕ザガート。
これはローバーTC2000をベースに作られた車両で、初出は1967年のトリノ・モーターショー(アールズコート・モーターショーという説もある)。

出展された当時は「コンセプトカー」ではあったものの、実際に量産を検討していたと言われます。
ただ、残念なことに量産には至らず、「受注生産」形式が取られたとされますが、生産台数等は不明のまま。※この1台のみしか作られていない、という話もある

Lamborghini 3500 GT Zagato(1965)

ウワサには聞いていたものの、初めて見たランボルギーニ3500GTザガート。
今回の「ベスト・オブ・ショー」に輝いた車両ですが、たしかに会場でも高い人気を集めており、クルマに詳しくない人であっても引き寄せられるオーラがあったようです。

1965年のロンドンモーターショーに出展され、製造されたのはシャシーナンバー0310と0322の二台のみ。

ベースとなるのはもちろんランボルギーニ350GT(ランボルギーニ最初の市販モデル)で、ただしこの3500GTZはシャシーを10ミリ短縮し、かつボディのほぼ全てが刷新されています。

フロントはザガートらしい「流線型を持ち、先端の尖った」デザイン、そしてリアもザガートらしく「スパっと切り落とした」形状を持つことが特徴。

FIAT Abarth OT1300 (1965)。

フィアット・アバルトOT1300は「アバルト・シムカ1300」後継として登場したモデルであり、「OT」はOmologato Turismo、つまりツーリングカーレース参戦用ホモロゲーション取得のためのモデルだということを示しています。

前後カウルはFRP製、ルーフにはシュノーケル。
足回りはフィアット850からの流用ですが、エンジンはアバルトによる新開発の1300cc。
なお、エンジン搭載位置は「リア」。

全長は3830ミリ、全幅1620ミリ、全高は1080ミリ。
相当に高い戦闘力を発揮したクルマだとされ、ニュルブルクリンク1000km/500kmでは優勝を飾るなどの輝かしい記録が残っています。

Alfa Romeo ES30 (SZ) Zagato(1989)。

ぼくの大好きなアルファロメオSZ。
ベースはアルファロメオ75ですが画期的なメカニズムが採用され、自動車史的にも重要な一台だと考えています。

ザガートのイメージからほど遠い、異様とも言えるスタイルから「イル・モストロ(怪物)とも呼ばれるクルマでもありますね。

ボディサイズは全長4060、全幅1730ミリ、全高1300ミリ。
エンジンは3リッターV6/210馬力、駆動方式はFR。

一生に一度は所有したいクルマの一台ですが、どうやらそのチャンスはやってきそうにありません。

Lancia Hyena Zagato(1993)。

わずか25台の製造にとどまった希少車、ランチア・ハイエナ。
ベースはランチア・デルタ・インテグラーレで、これをアルミボディとカーボン内装によって150キロも軽量化(車体重量1148キロ)。

さらに2リッター直4エンジンは250馬力にまで出力が向上しており、現代の基準で考えてもかなり高いパフォーマンスを誇りそうですね。

そのスタイルは独特で、全長3986ミリ、全幅1740ミリ、全高1240ミリとコンパクト。

ツルリトとしたフラッシュサーフェスを持ち、ダブルバブルルーフを備える「ザガートらしい」一台ですね。

他の画像はFacebookのアルバム「Concorso d'Eleganza Alfaromeo / Lamborghini」に保存中。

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