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フェラーリF40は今年で30歳。その歴史、仕様などを振り返ってみよう

2017/07/22

|信じられないが、ボディカラーはレッドしか選べなかった |

フェラーリがF40の30周年を記念したコンテンツを公開。

F40はスチールのフレームにV8ツインターボエンジンを搭載しコンポジット製のボディを被せた車で、構造からすると「まんまレーシングカー」。
スーパーカー開発競争の中にあってフェラーリがこれまで培ったレースでも経験をフルに活かした車であり、ラグジュアリーさとは無縁の作り。

フェラーリによると「レザーなし、ステレオなし」。
内装は軽量カーペットに布張りシートだそうですが、「シートの布張り」はおそらく重量増加を嫌ったものだと思われます。
というのも「レザー」は意外と重く、近年のスポーツカーにアルカンターラが採用されるのは「滑り止め」の意味もあるものの「軽いから」(このころはまだ人工素材であるアルカンターラは登場していない)。
集中ロック、電動ミラーもなく、ドアインナーハンドルも軽量化のため「ワイヤー」だとされています。

製造は1987-1992年、エンジンは2.9リッターV8ツインターボ、重量1089キロ、0-100キロ加速は3.9秒。
そして世界で初めて最高速が200マイル(時速322キロ)を突破した車としても知られますね。
加えてこの排気量で478馬力という数字から想像できる通りの「ドッカンターボ」で、極めて運転が困難な車としても有名。

F40はいわゆる「5大スペチアーレ」に数えられ、それは288GTO、F40、F50、エンツォフェラーリ、ラ・フェラーリの5台。
288GTOはレース参戦のためのホモロゲーション取得のため生産されており、それを考えると「F40は初めての商業的に生産されたスペチアーレ」とも言えます。
そのためフェラーリはまだ販売に関するノウハウが蓄積されていなかったと思われ、予想以上のオーダーが入ったために当初予定していた限定台数の350台(一説では400台)に対し、実際には1,311台を製造。

他のスペチアーレが400台前後ということを考えると非常に多い台数ですが、そのためにオークションなど中古相場は他のフェラーリに比べるとかなり低めの価格となっています(それでも”億”を超えており、逆に他のスペチアーレの価格が高すぎる)。

なお、この時「生産しすぎた」とフェラーリは感じたのか、その後のスペチアーレは「絶対に(ラ・フェラーリの”1台”を除いて)」増産しておらず、希少性を保つ、という手法を採用。

思えば、これを機に「生産台数を絞り希少価値を上げる」というフェラーリならではのマーケティング手法が確立されたようにも感じられますが、実際のところは不明です(この戦略はモンテゼーモロ体制になってから顕著)。

なお、F40のボディカラーは生産時には「レッド」のみ。
時々炎上が報じられますが、これは主に燃料ラインの劣化が原因とされ、フェラーリでは交換時期を指定している、とのこと。

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