| ここ最近のフェラーリは「追いつけない」ほど展開が早い |
フェラーリ会長、ジョン・エルカーン氏によると、フェラーリは「GTカー」のラインナップを拡大する、とのこと。
ちなみにフェラーリの「GT」ラインナップとはポルトフィーノ、GTC4 Lussoを指し、このほかには「スポーツ」としてF8トリブート、812スーパーファスト、そして「スペシャルモデル」として488ピスタ、「ICONA」としてモンツァSP1/SP2という構成となります。
その上フェラーリはSF90ストラダーレを発表し、さらに今年中には「数台」のスポーツカーを発売するともコメント。
加えて812スーパーファスト”スパイダー”、フェラーリブランド初のSUV「プロサングエ」の発売も控えており、急激に車種が拡大することになりそうですね。
フェラーリは会長、社長が変わった後に「急進派」へ
そしてジョン・エルカーン氏は「11月に新しいGTカーを発表する」という具体的な話も述べており、(以前に公表した)売上比率にて現在32%を占めるGTモデルを2022年までに40%へと引き上げる計画を遅滞なく進めてゆく意向を示しています。
なお、SUV「プロサングエ」はGTシリーズにカテゴライズされると思われますが、ポルシェにおけるカイエン/マカン、ランボルギーニにおけるウルスの販売を見ると、これらは「スポーツカーラインナップ」と同じくらいの販売台数を記録しており、となるとフェラーリにおいても同じ比率を当てはめるならば、プロサングエは「1万台くらい売れる」可能性も。
そしてそうなるとGTシリーズは40%どころではなく70%くらいを占める可能性もあり、フェラーリのモデル構成を一気にひっくり返してしまうことにもなりそうですね。
なお、フェラーリは現在中国向けの販売を絞っていると言われますが、それはおそらく「中国人がフェラーリで事故ばかりを起こしてブランドイメージを下げる」ためだと考えられ、よって「より事故を起こしにくいであろう」SUVは中国に対して制限なく販売する可能性も。
実際にランボルギーニは「ウルス」を中国対策車として位置づけているようで、ウルス発売後は(ウルスの伸びによって)中国における販売台数が伸び、これによって中国市場は日本を抜いて「世界で二番目の市場」へと成長しています。
さらにアストンマーティンも、ブランド初のSUV「DBX」については”中国市場からの要望がなければ作っていない”とも発言しており、これらを考えてもフェラーリはやはり「プロサングエ」を中国に大量に販売しそう。
ただ、ジョン・エルカーン氏は「いたずらに販売台数を追求するわけではない」とも語っており、逆に「プロサングエ」の販売台数を制限するとすれば、このプロサングエには、スポーツカーシリーズ以上のプレミアがつくのかもしれませんね。