| もはやフェイクサウンド装備は”スタンダード”になりそうだ |
北米にて、ホンダが「シビックSiクーペ」「シビックSiセダン」の2020年モデルを発表。
これらは聞き慣れないモデルですが、北米特有のモデルそしてグレードで、通常の「シビッククーペ」「シビックセダン」のスポーティーモデルとしてそれぞれラインアップされています(グレードの一つではなく、独立した車種扱い)。
なお、欧州におけるシビックのラインアップは「シビック4ドア」「シビック5ドア」「シビック・タイプR」、日本は「シビック・ハッチバック」「シビック・セダン」「シビック・タイプR」。
これに対して北米では「シビック・クーペ」「シビックSiクーペ」「シビック・セダン」「シビックSiセダン」「シビック・タイプR」という具合。
ボディ形状としては「ハッチバックがなく、代わりにクーペがあり」、さらに「Si」という独立したモデルがある、ということになります。
ちなみに「シビッククーペ」自体は1992年に初代(EJ1/2)が登場し、これはホンダのアメリカ法人によって企画されたクルマ。
日本にはこの初代、そして二代目(EJ6/7/8)が1997年まで輸入されていますが、その後日本での販売は「ナシ」。
なお、北米にてシビッククーペに「Si」が設定されたのも2代目からとなります。
2020年モデルのシビックSiクーペはこう変わった
そしてまずは2020年モデルのホンダ・シビックSiクーペですが、これは文字どおり「どこからどう見ても」クーペなクルマ。
2020年モデルの変更点としては、よりアクセル操作に対するレスポンスが鋭くなり、ホンダ・センシング等安全装備が充実した、とアナウンスされています。
ルックスについては、シビック・タイプR風の前後バンパーを以前から与えられていたものの、その左右グリル内にウイング状のボディ同色パーツが追加。
フロントだとグリル内部がハニカムから「平坦な」構造へと変更されています(リアはハニカム構造のまま)。
LEDフォグランプもあたらしくなったようですね。
加えてフロントセンターのグリル形状も変更され、ヘッドライトの内部構造も変更を受けていますが、照射範囲はより広く、照射距離も伸びた、としています。
そしてホイールはこれまでの「ダイヤモンドカット」からマットブラックへと変更され、「オールシーズン・パフォーマンスタイヤ」が新たに設定。
新型シビックSiセダンはこう変わった
シビックSiセダンの変更についても、おおよそシビックSiクーペに準ずるもので、バンパー下部がフロントデザインとシンクロする形状へ。
ちなみにこのランボルギーニ・アヴェンタドールのようなテールパイプは以前から採用されるものです(タイプRより恰好良いかもしれない)。
インテリアだと新しいスポーツシートが採用され、ブラックにレッドのアクセント、そして「Si」ロゴが再現。
ステアリングホイールのステッチ、ダッシュボードのトリムにも「レッド」が使用されています(これはシビックSiクーペも同じ)。
なお、エンジン(1.5リッターターボ/205HP)は変更されないものの、MTモデルのトランスミッション(ショートシフター)のギアレシオは6%クロスされ、より加速が鋭くなったようですね。
そのほか、オートマティックハイビーム、アクティブサウンドコントロールが新しく装備されており、後者は「車内のスピーカーからフェイクサウンドを流す」もので、ついにホンダもこの採用に踏み切ったことに。
現行シビックは「大きく、高価に」なってしまったためにさほど(日本国内では)売れていないようですが、ときどき街ですれちがうと、はっとするほど格好いいと思う時があり、「もうちょっと売れてもいいのになあ」と思うクルマの一台です。