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ソニーが電気自動車”Vision-S”の「開発を進める」と発表!ソニーが自動車メーカーになる日がやってくる?

2020/07/30

| 諸々のハードルは著しく高いが |

さて、ソニーが1月に発表した電気自動車「ヴィジョンS(VISION-S)」。

発表当初は「自動車業界へ参入する予定はない」としていたものの、今回「開発をすすめるために車両を東京へ移送した」と発表されています。

ちなみに最初に発表されたのはラスベガスで、当時はNVIDIAmクアルコム、ボッシュ、コンチネンタルといった開発パートナーが公開され、直後にはオーストリアのグラーツ(おそらくはスープラを製造しているマグナシュタイア)へと開発のために送られることに。

ソニーの「製品」は変われど「信念」は変わっていない

そして今回は世界をぐるっと回って東京に上陸したということになりますが、その目的は「センシングやオーディオの開発」。

今年度中の公道走行試験を開始すると発表されており、こういった一連の報道を見るに、「本当に市販するんじゃないか」という気もしてきますよね。

なお、ソニーはここ最近だとVAIO(コンピューター事業)や電池事業を売却しており、大きな変革を迎えているという状況です。

企業としてあまりに多角化しており、もはやメインの事業が何なのかすぐには答えられないほどですが、これまでにも時代の変化に対応した革新的な製品を多々発売していて、その「先見性」がソニーを端的に表すものだとすると、扱う製品がいかに変わろうとも、それが先進的なものであれば「ソニーらしい」ということになるのかもしれません(製品は変われども、会社の考え方は変わっていない)。

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ヴィジョンSはこんなクルマ

そしてこのヴィジョンSについて、簡単に言うと「電気自動車」。

4ドアそしてファストバックスタイルを持つサルーンで、サイズとしてはテスラ・モデルSよりもちょっと小さいくらい。

全長4,895ミリ、全幅1,900ミリ、全高1,450ミリというサイズを持ち、重量は2350kg、乗車定員は4メイ、0-100km/h加速は4.8秒、最高速度は240km/h。

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サスペンションは前後ダブルウィッシュボーン、ホイールサイズはけっこう大きな21インチ。

なお、ホイールサイズが大きくなるとその分重量がかさんで加速が鈍ることになり、しかしタイヤ直径を大きくできるので乗り心地が良くなるというメリットも。

ガソリンエンジンの場合だと、大きなホイールとタイヤを(停止状態から)動かすのは一苦労ではあるものの、エレクトリックモーターだと「瞬時にピークトルクを発生するので」同様の問題はなく、今後EVは、”EVだからこそ持ちうるメリット”を生かしてゆくことでそのプレゼンスを高めてゆくことができるのかもしれません。

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プラットフォームはいわゆる「スケートボード型」。

ソニーは「クーペ、セダン、SUV、MPVなど様々な用途や車種として展開可能」だと述べており、こういったところを見ても「自動車事業へと参入しそう」だと思えてきますね。

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そのほか、ソニーは「世界トップクラスの安全性」「5Gネットワークによるコネクティビティ」「オンラインアップデート」「室内のパーソナライズ」といった特徴を掲げています。

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そしてこのヴィジョンSについては、「セーフティ」「エンターテイメント」「アダプタビリティ」の3つをコアバリューに据え、”ソニーの技術とクリエイティビティの結晶”となる製品だと紹介されています。

ソニーは、これからの「移動」を考えたいと思います。
そこにどのような感動をもたらすことができるか。より安心を届けられるか。より豊かな環境・社会につなげられるか。
クリエイティビティとテクノロジーで新たなモビリティの世界を切り拓いてまいります。

社会の中、地球の中で、我々ソニーは生きています。 新たなモビリティの向こうに、新たな人の営みがある。
そのあるべき理想を、ソニーはまっすぐ追いかけます。

SONY

参照:SONY

生産するならマグナ・シュタイヤー?

そして上述の通り、開発拠点が「グラーツ」とくれば、やはり開発と生産を請け負うのはマグナシュタイヤー。

マグナ・シュタイヤーについて、同社のウエブサイトによると下記のように紹介されています。

マグナ・シュタイヤーは、自動車メーカー様を顧客とする、独自ブランドを表に出さない世界レベルのグローバルなエンジニアリング&製造パートナーです。私たちは、高度でフレキシブルな開発と組み立て戦略によって、幅広いサービスに対するOEMソリューションを提供しています。ドア・モジュールやルーフシステムのような個別システムから完成車両までを手がけるほか、極めて少量の生産からピークカット生産、大量生産まで、幅広く対応しています。

これを見ると生産だけではなく車両の開発も行っていることがわかりますが、メルセデス・ベンツGクラスを当初(ゲレンデワーゲン時代)から製造していることでも知られ、その関係かメルセデス・ベンツの4WDシステム(4MATIC)も開発。

最近だとBMW Z4、トヨタGRスープラの製造でも知られていますね。

なおマグナ・シュタイヤーが請け負う生産においては「AMG、アストンマーティン、BMW、クライスラー、ジープ、メルセデス・ベンツ、MINI、プジョー、サーブ、スマート」といったブランドが挙げられていて、幅広い開発力と製造設備を持っているということもわかり、言うなれば「自社ブランドを持たない自動車メーカー」とも定義でき、世界的に見てもかなり珍しい例だと言えそう。

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