| このままダラダラ下がってマツダ以下ということにもなりかねない |
先週終値ベースにて、SUBARUの時価総額が日産自動車を抜いたことが判明し、日産の凋落に歯止めがかからない状態。
SUBARUの時価総額は2兆1975億円(株価は2,857円)、日産自動車は2兆1681億円(株価は513円)。
なお、スバルの株価はけっこう上下が激しく、昨年末に下がって年初に上がってまた下がり、最近になって上がっているという状況。
一方の日産は「ダラダラ下がり続け」、ついに2月14日に暴落しています。
こちらはスバル。
なお、この動きを見るに、事実上トヨタの子会社となったことが好感されていると考えて良さそう。
ちなみにスバルはコンパクトカーやミニバンといった「競争の厳しい」カテゴリから撤退し、車種を絞って自社の強みだけを活かそうとしている会社。
研究開発費も最小限に絞り、エレクトリック技術については「自社で開発するとお金がかかるので他所から買う」といったスタンスです。
そして日産。
右端(2月14日)にてドカンと下がっていることがわかります。
こちらは御存知の通り不健全な経営のツケが回ってきたところで、ずっと同じ車種を値引きしながら無理やり販売し、中古相場が下がるわ新規車種に投資しなかったので将来はないわという悲惨な状態です(当然それが株価にも現れていて、上昇局面はない)。
ほかの自動車メーカーはどうなっているのか
そこで気になるのが、ほかの日本の自動車メーカーの株価や時価総額はどうなのかということ。
まずマツダの株価は889円、時価総額は5616億円。
マツダもトヨタ提携関係にあるものの、エレクトリック路線に関しては独自路線が強く、そのほかのモデルについても比較的「自社で」開発を行い、したがってコストの掛かる会社でもあります。
そして新しく開発したテクノロジーを搭載したクルマがヒットすれば「業績が向上」、そうでなければ「コストに押しつぶされる」ことになるという、なんとも将来の判断が難しい会社(ただし現在の販売状況を見るに、販売がうまくゆかない方の可能性が高い)。
ちゃんと未来のための投資をしているものの、その「リターンがあるかどうか不明」というのが投資家心理なのだと思います。
ホンダの株価は2,960円、時価総額は5兆3618億円。
ホンダは「なんでも自社だけでやろうとする」純血主義が災いしてコストが高くつき、かつ仕様地向けにチョコチョコとスペックやデザインを変えてクルマを投入していて、これが採算性を下げているという非効率な会社です。
現時点ではこれを改善する見通しはたたず、売れ筋も「利益率の低い軽自動車」に集中しているために今後も厳しい状態が続きそうですね。
なんでこんなことに・・・。ホンダ社長「車種、グレード、オプションを減らす」。営業利益率はトヨタの1/4へと転落し、”儲からない会社”へと没落
こちらはトヨタ。
株価は7,729円、株価は25兆2197億円(日本企業ではナンバーワン)。
国内の自動車メーカーではブッチギリということになりますが、株価は基本的に上昇トレンド。
過去何度か報じている通り、トヨタは「トヨタ単独で生きる」という考え方を捨てて国内の(ホンダ以外の)自動車メーカーと協力関係を保ち、日本の自動車業界、ひいては日本という国をより強固にし、将来に渡りリーダーであり続けるために動いている会社です。
なお、いずれの自動車メーカーも直近で下げているのはコロナウイルスの影響ですが、その後トヨタはちゃんと戻していて、基本的に上昇トレンドにある会社の株は「下がったときこそ買い」であるということもわかりますね。
スズキの株価は5,037円、時価総額は2兆4735億円。
時価総額でいうとマツダはもちろん、スバルや日産よりも大きいということがわかりますが、これはやはり軽自動車市場での強さ、巨大なインド市場でダントツの強さを誇るということ、プラットフォームや車種、エンジンやハイブリッドシステムを絞り「効率の良い」経営をしているということが評価されているのだと思われます。
スバル同様に「ムダの少ない」会社ですね。
VIA:Yahoo!Finance