| 投票によって選ばれた”ベトナム人好みの”2台 |
ベトナムにて、「初」となる自動車メーカー、”VinFast”が旗揚げ。
その車体デザインについてはピニンファリーナが担当する、と発表されています。
ピニンファリーナはすでに20に及ぶ案を提示しており、さらにベトナムにて「ベトナム人の好み」「世界的なトレンド」をテーマにそれらデザインの中から62,000人を対象に投票を受付け、今回公開されたのがその「選ばれた人気の」2案。
多分実現は無理だろう
これらはスポーティーなセダンとSUVとなりますが、デイタイムランニングランプが「V」っぽく光るなどベトナム(Vietnam)らしさも見られますね。
現時点ではその内容など不明ではあるものの、VinFastによると2019年には一号車を発売したいとしており、2025年には50万台を生産したい、とのこと。
現在世界中で様々な自動車メーカーが「自社の車」発売を目指していて、しかしその実現は容易ではなく、多くが「実現しないまま」。
フィリピンやメキシコ、シンガポールからもスーパーカーが予定されているもののなかなか前には進まず、台湾でも幾つかのメーカーが普及価格帯の車を発売していたり計画がありながら「普及するには」程遠い状態です。
台湾の「ユーロン」は日産GT-Rの開発を行った水野氏を雇い入れたことでも知られますが、それでも発売する車の性能は台湾の人々にすら受け入れられない模様。
というのも発売直後は価格の安さから人気化するも、その後品質の問題があったのか急速に中古市場へと流れ出し、結局台湾の人々はまた「トヨタやホンダ」に戻っていて、こういった現実を見るに「(台湾はバイクの生産で実績があるのに)新規で自動車メーカーを立ち上げるのは本当に難しいものである」と感じさせられます。
その意味では中国のやり方は非常に(ずる)賢く、輸入車には高額な関税を課して中国生産へと外国の自動車メーカーを誘導し、そして「中国で生産するなら中国の企業とで合弁を設立しないとダメ」。
これによって外国の自動車メーカーが持つ技術が中国の自動車メーカーへと移転することになり、中国は短期間で実力を身につけることになったわけですが、これは世界中のどの他の国でも見られない傾向。
さらに中国は「愛国教育」のおかげで中国製品を好む傾向があり、技術を取得した中国の自動車メーカーはある日突然外国の自動車メーカーを切り離し(中国側は株式の過半数を持っているのでその決定権がある)、ゆくゆくは自社ブランドで車を販売するというのがシナリオかと思われます。
まさに中国の一党独裁、国と経済や産業が結びついた状態でしか成し得ないことだと考えられ、そして「こうでもしないと」自動車を一から作るのは難しいのでしょうね。