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標準でSタイヤ装着!公道走行可能なクルマで史上初の「コーナリング2G」を達成したドンカーブートD8 GTO JR70がついに発売

2020/07/07

| こんなエクストリームなクルマはほかに見たことがない |

さて、オランダの少量生産自動車メーカー、ドンカーブートが「D8 GTO JD70」を発表。

これは昨年にデザインスケッチが公開されていたニューモデルで、こう見えても合法に公道を走行でき、そして「世界で最初にコーナリングフォースが2Gを超えたスーパースポーツ」。

このコーナリング時の「G」ですが、一般的なクルマは0.4~0.5、1Gを超えるのは一部のピュアスポーツやスーパースポーツくらいで、フェラーリ458スペチアーレが1.33G、マクラーレンP1は2G近く、そしてF1マシンは4.5G、と言われます。

横Gについてはタイヤに依存するところも大きく、ドンカーブートD8 GTO JD70についてはSタイヤ(ナンカンAR-1)の採用によって達成できた、ともアナウンスされています(公道走行可能だが、雨の日は向かない。ピレリ・トロフェオも雨天走行を切り捨てたことで0.3G高いコーナリングが可能になったとされている)。

ドンカーブートのコンセプトは「妥協なし」

搭載されるエンジンはアウディ製の2.5リッター5気筒ターボで、出力は420馬力。

ただしトランスミッションはDSGではなくクロスレシオ採用の5速マニュアル(Tremec製)となり、駆動輪は後輪のみ。

この5速MTというのはアウディ製エンジンの分厚いトルクを考慮してのことで、「6速は不要」という判断だそう。

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車体構造については鋼管スペースフレームをベースとし、そこへカーボンファイバーのパネルを張り合わせるという形式を採用。

これによって車体重量は700キロに収まっています。

なお、カーボンファイバーは部位によって織り方が異なり、これがデザイン上のアクセントにも。

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ウインドシールド上には整流のためのスポイラー。

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オランダらしい風車と、過激なドンカーブートD8 GTO JD70との取り合わせがなんともシュール。

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相当に車高が低そうですが、それでもドライバーの頭の位置の低さを考慮するに、着座位置は「地面スレスレ」なのかもですね。

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サスペンションはダブルウイッシュボーンを採用し、車高や減衰力を調整できる、とのこと。

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ホイールもカーボン製。

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なお、この重量700キロというのは初期のD8(630kg)に比較すると重くなっているものの、エンジンの排気量アップや電気式パワーステアリングの採用、より大きなサイズのブレーキセット(フロントは6ピストン)が影響している可能性が大。

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ちなみにこのD8 GTO JD70はドンカーブートにとって「初のパワステ装着者」だそうですが、さすがにパワステ無しだとハイグリップなSタイヤで「普段乗り」は難しいと判断したのかもしれません。

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一方、「加速」だと1Gだとアナウンスされており、0-100km/h加速タイムは2.7秒。

数字だけ見るとさほど速くはないものの、これは「マニュアル・トランスミッション採用」そしてローンチコントロールなしということを考えると(非常に)立派なタイムです。

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なお、ドンカーブートは社是として「妥協なし」を掲げており(KTMの「Ready to Race」に匹敵)、速く走るのに不要なものはすべて切り捨てたという作りが特徴。

今回のD8 GTO JD70につき、言及はないものの、これまでのほかのクルマ同様、ABSやトラクションコントロール、スタビリティコントロールも持たないのかもしれませんね。

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このD8 GTO JD70につき、限定台数は70台のみ、そして価格は163,636ユーロ(邦貨換算で約2000万円)から。

けっこうな価格のクルマということになりますが、その美しき妥協のない作りを見ると「安い買い物」だと思えるほど(日本だとオートリーゼンが取り扱っている)。

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ちなみにこの「70」は、ドンカーブートの設立者であるヨープ・ドンケルフォールト(ドンカーブート)氏の70歳を記念した数字なのだそう。

なお、オランダでは2030年までに市街地へのガソリン車乗り入れが禁止されると報じられており、ドンカーブートがこういったクルマを作ることができるのも残すところ数年なのかもしれません。

VIA:Donkervoort

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