ルイ・ヴィトンの腕時計シリーズ「タンブール」20周年記念モデル「タンブール・トゥエンティ」発表！もちろんムーブはエル・プリメロ採用、世界限定200本

｜ 20周年記念モデルなのに「見た目普通」なところが”さすが”ルイ・ヴィトン ｜

ケース素材は初期モデルオマージュのステンレススティール、カラーも当時の復刻仕様

さて、ルイ・ヴィトンの腕時計「タンブール」が20周年を迎え、その20周年記念限定モデルが発売されることに（一瞬で完売した）。

ルイ・ヴィトンはもともと富裕層向けの旅行用鞄メーカーとしてスタートしていますが、現代ではアパレル、家具、宝飾品など様々な方面へと展開を行っており、腕時計もそのひとつ。

ただ、ほかのハイファッションブランドの腕時計（ヴェルサーチェ、グッチ、フェンディ、ディオール、ティファニーなど）をみても分かる通り「ファッションブランドとして成功しているからと言って腕時計も人気が出る」とは限らず（シャネルは数少ない成功例である。バッグの世界観を腕時計でも表したことが成功の理由だと思わえる）、よってルイ・ヴィトンは腕時計業への参入にあたり研究に研究を重ね、そこで生まれたのが「タンブール」。

ルイ・ヴィトン「タンブール」はこんな腕時計

そこでこのルイ・ヴィトン「タンブール」につき、ルイ・ヴィトン筆頭のLVMHグループは1999年にゼニスを収めて腕時計作りのノウハウを吸収していますが、最大の目的はロレックス・デイトナはじめ名だたるクロノグラフに採用されてきた名機「エル・プロメロ」を手中に収めることにあったのだと思われます。

というのも、ルイ・ヴィトンは数々のハイファッションブランドの腕時計が「成功しなかった」理由を仔細に調べていたはずで、逆に導き出した理由が「排他性」「そのブランドならではのデザイン」だったと思われるため。

かくしてルイ・ヴィトンはエル・プリメロによって排他性を獲得し、その後このムーブメントを「他社に供給しない」と宣言することでさらなる排他性を確立するわけですが、これによってロレックスがデイトナ用ムーブメントを自分で開発せざるをえなくなったのは記憶に新しいところ。

そしてデザイン面においては「タンブール」つまり「太鼓」という名称とシンクロしたデザインを与えることとなっていて、「LOUIS VUITTON」の文字がちょうど「12」なので、これらをそれぞれのアワーマーカーに割り当てたり、ルイ・ヴィトンのルーツである「旅」をイメージしたデザイン（航空機やクルマの計器盤をフィーチャーしたシリーズもあった）、協賛するアメリカズ・カップを意識したシリーズなどで”ルイ・ヴィトンらしさ”をアピールしています。

現在のところ、このタンブールについては成功ともそうでないとも考えていて、しかし「ローマは一日にして成らず」というとおり、成功するか否かは今後のたゆまぬ努力にかかっている、ということになりそうですね。

ちなみにタンブールは、こういった感じでルイ・ヴィトンの世界観を強力に押し出したデザインを持っているので、ひと目見て「ソレ」とわかり、よってキャバクラでの受けがもっともいい腕時計だとも言われます（そして最近発売されたタンブール・ライトアップは最強でもある）。

ルイ・ヴィトン「タンブール」YWENTYはこんな腕時計

そこで今回発表となったルイ・ヴィトン・タンブール・トゥエンティにつき、これは一見すると「超普通のタンブール」。

というのもタンブールがデビューしたとき（20年前）のデザインへのオマージュとなっているためで、ケースはポリッシュ、そして文字盤はブラウンのサンレイ仕上げ。

イエローの針も当時のままですが、これはかつてルイ・ヴィトンがイエローのステッチを使用していたことへのオマージュです。

ムーブメントはもちろんエル・プリメロベース（cal.LV277）、パワーリザーブは約50時間。

ちなみにケース（41.5ミリ）はステンレススティールですが、いたずらに貴金属を採用しなかったのは称賛に値するところで、当時のシンプルさ、そしてコレクション価値を考慮しているのでしょうね。

反面、ローターには22KPG製を採用し、オーナーにしかわからないところに贅と趣向を凝らしたところもルイ・ヴィトンらしいのでは、と考えています。

ルイ・ヴィトン・タンブール・トゥエンティの価格は2,332,000円、世界限定200本。

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参照：LOUIS VUITTON