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ランボルギーニ・ウラカンの新オプション「鍛造リムバッジ」登場とホイールについて考える

2014/11/19

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さて、ウラカンのオプションで「鍛造リムバッジ」がランボルギーニのオフィシャルサイトに登場。
これはカーボンコンポジット製のセンターキャップと思われますが、今まで公開されてきたカーボンコンポジット製のパーツ(アヴェンタドール用の内外装パーツなど)とは色や柄がちょっと異なるようです。
今までのものは紺っぽい黒でしたが、これは画像だと茶色っぽく見えますね(画像の関係だけで、実際は同じだと思うのですが)。

そしてもう一つ気になるのはホイールの色。
ホイールはオプションの鍛造ホイール「ミマス」ですが、なんとつや消しブラック。
通常の設定では「シルバー」と「光沢ブラック」の2択ですが、これはつや消しなので、「アド・ペルソナム」で選べるとは思うものの、もしかすると「これから普通に選べるオプションで設定される」可能性もあるかもです。

こういった、「選べない仕様」をバンバンとオフィシャルサイトに載せるのはランボルギーニというかイタリアならでは、ですね。

なお、ぼくはホイールについて一番重視する要素は「真円度」と「回転バランス」。
軽量性はその次ということになりますが、それでも鍛造ホイールを選ぶのは真円度と回転バランスに優れるためです。
意外とホイールは真円でないことがあり、その場合は一定速度で(歪みや車によって異なる)走行するとブレが生じるのですね。

回転バランスはウエイトである程度調整できますが、走行を重ねるうちにホイールとやイヤのズレ、タイヤの摩耗でバランスが狂うことがあるので、これもホイールそのものに狂いがないほうが良い、と考えています。
鋳造ホイールは単に「型」に溶かした金属を流しこんで成形するので、その組成に「ムラ」が出ることがあり、そのために見た目は狂っていなくても中身は微妙に密度にムラがある、という自体が生じます。

鍛造の場合は圧力をかけて成形するので、このムラが最小限になる(圧力の強さで異なるので一概に鍛造と言ってもメーカーによって差がある)ので、回転バランスに優れることになりますね。
実際のところ鋳造であっても最近は技術が向上しておりさほど問題視することもないのですが、ぼくは音と振動をけっこう気にするタイプで、振動が出るのはとくに気になるところです。

ときどきUPしていますが、「左右でスポークの向きが異なる」ホイールも曲者で、ぼくは経験上、左右の差によってなんらかの影響があると信じており、その形状のホイールもできれば遠慮したいと考えています。

ランボルギーニだとガヤルドでは「スコルピウス」ホイールがスピードライン、「AR」はフックス、そしてアヴェンタドールではAPP TECH、と色々なサプライヤーを使っている様子。

ぼくの経験上、鋳造から鍛造に変えることで体感上得られるメリットは「振動が少なくなる」「加速しながらの車線変更など、前+左右と動きが複合した時に軽く感じる」「突き上げが小さくなる」というもので、それぞれの車のパワーや駆動方式によって体感上の差はあります。

もっとも大きく「変わった」と感じたのは、986ボクスターSのホイールをターボルックホイール(18インチ)からBBS RR(18インチ)へ変更した時で、この時が一番驚きました(それまでも色々なホイールを使用してきており、BBSの鍛造もその中に含まれるのですが)。
なお、重量についてはターボルックホイールがF11kgとR13.5kg、BBS RRがF10.1kgとR10.7kg。
そこまで大きく重量が変わるわけではないですが、それでも乗り心地、走行性能は圧倒的に変わります。

ちなみに軽量で有名なTE37については、非常に軽量なものの、やや組成が「硬い」ようで、突き上げは逆に強くなったことを覚えています。

ホイール選びは本当に難しいですね。

関連投稿:ランボルギーニ・ウラカンの鍛造ホイール「ミマス」ブラック版の価格が判明。シルバーの13万円高

先日UPした、ランボルギーニ・ウラカンの新オプション、鍛造ホイールMIMASのシャイニーブラック仕様の価格が発表に。
682,020円なのでシルバーのMIMASより13万円ほど高くなりますが、国内で塗っても同じかそれ以上の価格が必要なので、ブラックのホイールを検討している片は迷わず選択したほうが良さそうです。

国内での塗装となると「再塗装」になるので、経験上ですが、塗膜がファクトリーでの塗装に比べて弱く、経年劣化で剥がれたり、タイヤ交換の際に塗装が剥離することがあります。
ホイールはボディに比べて苛酷な環境にあり、ブレーキダストが付着したり、高速で回転するので石などが当たると傷つきやすかったりします。

ブレーキダストの付着は塗膜への食い込みのほか、洗車時に塗膜を傷つける原因になりますが、この際塗膜が弱いとすぐに表面に傷がつき(艶ありブラックだとなおさら目立つ)、その意味でもやはりメーカーの工場で塗装したほうが良い、と考えています(ウラカンはセラミックブレーキなのでブレーキダストはほぼ無いと思いますが)。
価格アップ分については今までの設定や納車後の塗装を考えると、非常に良心的な価格ではないかと考えています。

なお、シルバーのホイールであっても「無塗装」なわけではなく、アルミ地の上からシルバーを塗装しており、そのシルバーをブラックに変えるだけなのに価格がアップするのは不思議な気もしますよね。
シートの色やステッチにも同様のことが言えるのですが、素材や工程は変わらないのに価格が上がるのはなぜ?という疑問があるかと思います。

工業製品は「生産性=同じ時間でより多く生産する」を重視しており、通常と異なる仕様を選択すると、たとえ原材料や製法が同じだとしても、いったん生産ラインを止めたり、別のところで作ったものを運んだり組み込んだり、といった生産性の低下や追加の工程が発生します。
塗装を要するものだと、通常はシルバーでガンガン塗装して生産しているのに、そこでブラックを塗るとなると、塗料を入れ替える必要があります。その間の生産はストップするわけですね。再度シルバーに戻すときも同様です。
ランボルギーニの場合は規模を考えると塗料を入れ替えるのではなく、別の塗装ブースで塗るのだと推測しますが、それでもシルバーよりは少ない数量を「わざわざ」ブラックに塗ってそれを生産ラインまで運ぶ必要もあり、やはり「手間」は発生するものと思われます。

なので、素材や、同じ(ポリッシュなど手間を新たに要するものではないという意味で)塗装という工程を経るものであっても、「それさえしなければ、もっと多くの生産が出来た」ことになるわけですね。
それを考えると、高価な車ほどその「生産性の低下」の影響も大きく、したがってよりオプションが高くなるのは仕方の無いことだと考えており、ランボルギーニは車両価格を勘案すると、まだオプション価格は(相対的にですが)非常に良心的だと感じています。

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