| ヘッドライト内部が曇るのは問題ない |
さて、久々にポルシェ718ケイマン洗車。
「久々に」というのは最近自分で718ケイマンを洗う機会が少なく、というのも最近は12ヶ月点検や、バンパーの補修などで「洗ってもらう」機会が多かったため。
よって自分の手で洗うのは久しぶりとなり、そこでいくつか気づいたことも。
まずひとつは「ヘッドライトの曇り」。
これはヘッドライト内部と外部との温度差が大きくなったときに発生する現象で、たとえば湿度の高い日に、乗車直後や、しばらく日光に当たっていてヘッドライト内部の熱が高くなっている状態において、ヘッドライト水をかけたりすると、ヘッドライトの透明カバー部分が急激に冷え、そのため内側が曇ることがあります。
この現象は「ごく自然」なので問題はない
ただ、ぼくはこれが問題だと指摘しているわけではなく、むしろ「問題ない」ということをここでアピールしたいわけですね(これについて、お問い合わせをいただく案件の中ではトップクラスに多い)。
これはグラスに冷たい飲み物を入れるとグラスの外側が「汗をかく」のと同じ現象で、全く問題のないもの。
一般に欧州車はヘッドライト内部に通気性を持たせていることが多いようで(熱がこもらないよう?)、上述のように「湿度が高い日」はその湿度がヘッドライト内部にも入り込んでしまい、こういった状況が発生することになります。
もちろんこれはメーカーにとっても想定内であり、これまでに曇りが発生したとしても問題が発生したことはゼロ。
加えて、夏場だけではなく、冬場に走行してヘッドライト内部の熱が上がった直後に水をかけても同様の「曇り」が発生し、つまりは年中見られる現象だとも言えます。
ちなみにこの現象は「日本車」だとあまり発生しないようにも思われ、今までに乗ってきた日本車でこれを見たのはゼロ。
よって、日本車から欧州車に乗り換えた人がはじめてこれを目にすると「えっ」となってしまい、ヘッドライト内部に水が入ったと思ってしまう事が多いようです。
しかし原因としては上述のとおりで、よってヘッドライト内部の温度と、外気温との差がなくなれば自然にこの曇りも消えてしまうことに。
反面、時間がたってもこの曇りが消えない、もしくは「雫」になったり、それが垂れるほどだとちょっと問題の可能性もあり、そういった症状が見られる場合はディーラーに相談したほうが良い、とは思います。
コーティングは様々な事情によって薄くなってくる
そしてもう一件がコーティングの劣化というか剥がれというか薄くなってきている件(適当な表現が見つからない)。
最近はコーティングに使用する液剤や技術が進歩しており、ちょっとやそっとでは薄くならないようになってきていると思いますが、それでも何らかの事情によってコーティングが薄くなったり摩耗することも。
たとえばぼくは、ケイマンの右側サイドシルを以前に補修に出していますが、この際におそらく養生のためにシートを部分的に被せていたのだと思われ、そのシートともっとも「摩擦の生じる」右ドアミラーのコーティングが薄くなっている模様(たしかに細かい傷もついている)。
これについては水をかけたときにその「水の弾き具合」でコーティングの状態を確認でき、右と左とで明らかな差が。
ちなみにコーティングの劣化については、摩擦以外に、たとえば紫外線によっても発生し、いつも同じ方向そして同じ場所にクルマを停めていて、そして朝日を浴びる場所のみが劣化する、という例もあるようです(ということは朝日が一番紫外線を多く含むようだ)。
なお、下の動画では左右ドアミラーの水はじきの差(前半)、そしてヘッドライトの曇り(後半)を収めています。