｜ 911カレラS用パワーキットは+60馬力 ｜
ポルシェ専門チューナー、テックアート（TechArt）が992世代のポルシェ911用チューニングプログラムを発表。
よくよく考えてみると、新型ポルシェ911は発表されてしばらく経つにも関わらずCPUチューン以外のチューニングやカスタムが見られず、よって今回のテックアートが「外装カスタムでは一番乗り」になるのかも。
今回はエアロパーツの他、サスペンションキット、ホイール、エキゾーストシステムが発表され、公式フォトを見るとフロントフードやドアミラーのカラーが変更されるなど、見た目の印象が大きく変わっています。
テックアートのデザインも「新世代」へ
今回発表されたエアロキットを見るに、911の世代が変わったのと同様、そのデザインも新世代へ移行したように思われ、これまでのテックアートとは大きく異る雰囲気を持っているようですね。
ざっと見たところだとフロントスポイラーやサイドステップ、ルーフスポイラー、リアウイング、リアディフューザー、ホイール等がラインアップされていますが、991世代のGT2 RSをイメージしているようにも思われます。
まずフロントセクションは5ピース構造。
純正バンパーに対してスプリッター、グリルインサート、バンパーサイドに取り付けるエアアウトレットが用意されていますが、それぞれグロスブラックにペイントされ、ゴールドアクセントも付与。
サイドにもウイングレットつきのスカートが装着され、やはりグロスブラックにペイントされています。
リアだとルーフスポイラー、そしてエンジンフード上にはリップスポイラー。
リアバンパー下部もパーツが入れ替えられ、大きなフィンを持つディフューザーが取り付けられることに。
なお、このフィンの中央には、あらかじめアクセントカラーを入れるための「窪み」が設けられています。
バルブ付きエキゾーストシステムも同時に発表されており、刺激的なサウンドを楽しむことができそうですね。
ホイールは新デザインの「デイトナⅡ（鍛造、フロント20、リア21インチ）」。
これまでのテックアートとは大きく異るデザインを持ち、さらに他社製ホイールに対する排他性もあり、なかなかにインパクトを持つことに。
たとえばACシュニッツァーはホイールのデザインに特徴がありますが、テックアートの場合は「ちょっと弱く」、しかし今回のホイールデザインは、これまでのテックアートが採用してきた「スポークの先端が広がっている」5本スポークを現代風に解釈したものだとも考えられ、「ひとめでそれとわかる」ところが良い、と思います。
テックアートはバージョン違いのエアロキット、パワーキットもリリース
そしてテックアートは「別バージョン」のリアウイングも公開。
両サイドとセンターにステーを持つもので、ウイングのセンター部が「窪む」という特徴を持っており、これはルーフスポイラーの形状ともシンクロ。
この透明に見える部分はポリカーボネートにて成形されているそうですが、「光らせたり」することもできそうですね。
なお、テックアートはエアロキットやホイールの他にも「ローダウンサス」を用意し、これは30ミリ車高を落とすことが可能。
そのほか出力を60馬力向上させ510馬力へと変更できるパワーキットも用意されていますが、これはドライブモードが「スポーツ」「スポーツプラス」に入っているときのみパワーアップする、というもの（ノーマルモードではパワーアップしない）。
新型911では「ノーマル」と「スポーツ」との落差がもともと大きいという印象ですが、このパワーキット装着によって、さらに大きな差が設けられることになりそうです。
テックアートは911用カスタムにこんなメニューを設定している
そしてテックアートはこれまでどおりインテリアについてもカスタムプログラムを展開。
いつもはもっとコントラストの強い、スポーティーなインテリアを見せてくれますが、今回紹介されるものは「ウール」を使用したシックな内装。
ウールについては現在レンジローバーやベントレーが採用を拡大していますが、これは「ヴィーガン」に対する配慮だと思われます。
そのほか、イルミネーション内蔵スカッフプレート、アルミニウム製ペダル、手巻ステアリングホイールなど多種多様なオプションを揃えるようですね。
VIA:TechArt