
フォーミュラ・ドリフトのチャンピオン、クリス・フォースバーグと日産とのコラボレーション
その「中身」は現代のパワートレインにチューニングパーツ
半世紀以上にわたり、世界中のスポーツカーファンを魅了し続けている日産「フェアレディZ(北米名:Z)」。
その原点である初代S30型(240Z)の美しいシルエットに、現行モデル(RZ34型)の最先端パワーユニットとレース用コンポーネントを注ぎ込んだ究極のマシンが誕生したというのが今回のニュースです。
日産が「SEMAショー2026(11月3日〜6日)」に向けて発表したのが、息をのむ完成度を誇るワンオフモデル「ダットサン S30 コンセプト(Datsun S30 Concept)」で、このクルマはフォーミュラ・ドリフト(Formula Drift)のチャンピオンであるクリス・フォースバーグ(Chris Forsberg)選手とともに作り上げられた「伝統のS30デザインと現代のGT性能が見事に融合した最新コンセプト」。
ここでその内容を見てみましょう。
Image:Nissan
この記事の要約
- 日産がSEMAショー2026に向けて、初代フェアレディZ(ダットサン 240Z/S30型)に現行「日産 Z(RZ34)」のメカニズムを移植したワンオフモデル「ダットサン S30 コンセプト」を発表
- フォーミュラD王者のクリス・フォースバーグ選手と共同開発し、現行Z用「VR30DDTT」3.0L V6ツインターボエンジン、Garrett製ターボ、6速MT、NISMO製強化パーツを惜しみなく投入
- フロントフェンダー、ボンネット、ハッチなどに特注カーボンファイバーパネルを採用して大幅な軽量化を実施するとともに最新のシャシーチューニングを施しWilwood製強力ブレーキを装着
日産 ダットサン S30 コンセプトの概要
「ダットサン S30 コンセプト」はヴィンテージカーのレストアやショーのためのディスプレイモデルではなく、実際にサーキットやドリフトコースでの限界走行に耐えうる「走る実験室」として完全にエンジニアリングされたプロフェッショナルなマシンです(日産が新規ビジネスとしてS30のレストモッドを行うと人気が出そうだ)。
初代240Zの洗練されたボディラインを維持しつつ、現行型「日産 Z」に搭載されているV6ツインターボエンジンと6速マニュアルトランスミッションをスワップし、さらにNISMO製パフォーマンスパーツを各部に配置することで”Zの血統が半世紀の時を超えて受け継がれている”ことを力強くアピールする存在でもあり、同車は300馬力を誇る「セントラ Spec-V コンセプト」や「Project NAT2 Z レースカー」とともに、ラスベガス・コンベンションセンターのSEMAショー2026日産ブースで世界初披露されることとなるのだそう。
Image:Nissan
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特徴・スペック・デザイン
パワートレインの核心には現行Zの最高出力400馬力を発揮する3.0リッターV6ツインターボエンジン「VR30DDTT」を採用し、そこにGarrett製「PMAX」ターボチャージャー、NISMO製コールドエアインテーク、大型ヒートエクスチェンジャーを組み合わせ、ノーマルを大幅に上回るハイパワーを発揮します。
駆動系には現行Z用FS6型6速MT、NISMO製ツインディスククラッチ&フライホイール、NISMO製R200 LSDを組み合わせて後輪へパワーを伝達しますが、過酷な高ブースト走行に対応するため、Radium Engineering製10ガロン燃料セルとDeatschWerks製450L/h燃料ポンプを組み込んでいることについても言及されており、まさに「レースレディな」S30ということになりますね。
Image:Nissan
エクステリアだとフロントフェンダー、ボンネット、エアダム、前後バンパー、リアハッチ、スポイラーに至るまで特注カーボンファイバー製パネルへと換装され、鮮やかな「セイランブルー(Seiran Blue)」と”NISMO 40周年デカール”の装飾、そして足回りにはTechno Toy Tuning製車高調やアーム類、Wilwood製(フロント6ポッド/リア4ポッド)大径ブレーキ、17インチのNISMO LM-RS6鍛造ホイール(9J)が奢られることに。
なお、今回発表された「ダットサン S30 コンセプト」の主要スペックおよび搭載パーツは以下のとおりです。
| 項目 | 詳細・スペック |
| ベース車両 | 初代 ダットサン 240Z / 日産 フェアレディZ(S30型) |
| エンジン | 3.0L V6 ツインターボ VR30DDTT + Garrett PMAXターボ |
| トランスミッション | 現行Z用 FS6 6速マニュアル + NISMO ツインディスククラッチ |
| 駆動系 | RWD(後輪駆動) + NISMO R200 LSD |
| 外装パネル | 特注カーボンファイバー(フェンダー、ボンネット、ハッチ、バンパー、スポイラー) |
| ボディカラー | セイランブルー(Seiran Blue) + NISMO 40周年デカール |
| サスペンション | Techno Toy Tuning製 フル車高調 + 強化コントロールアーム/スタビライザー |
| ブレーキ(前後) | F:Wilwood 6ポッド(300mmローター) / R:4ポッド(280mmローター) |
| ホイール・タイヤ | NISMO LM-RS6 17インチ鍛造ホイール(17×9J) |
Image:Nissan
競合比較・市場での位置付け
近年世界的なブームとなっている「ネオクラシック・レストモッド(最新動力を備えた旧車)」市場において、今回のS30コンセプトは自動車メーカー自らが手がける究極のワークス・レストモッドとして特別な価値を放っていて・・・。
| カテゴリー / 車種 | 手法・アプローチ | 特徴と位置付け |
| サードパーティ製 レストモッド | チューナーによる個別のエンジンスワップや外装カスタム | 高価格帯で仕立てられるが、純正パーツの信頼性やフィッティングに個体差あり |
| 純粋な旧車レストア | 当時のオリジナルパーツによる完璧な復元 | 歴史的価値は高いが、現代の高速域での安全性や動力性能には限界 |
| ダットサン S30 コンセプト | メーカー公式 ✕ チャンピオンモータースポーツの共同開発 | 初代S30のスタイルに最新ZのVR30ターボ・6MT・NISMOシャシーを完全統合 |
サードパーティ主導のカスタムとは異なり、日産とNISMOのオフィシャルパーツをベースとして、D1やフォーミュラDで日産車を知り尽くしたクリス・フォースバーグのノウハウを注入することで、メーカー純正クオリティの高い信頼性と本格サーキット性能を両立したのがこの「ダットサン S30コンセプト」。
Image:Nissan
補足情報
今回の「ダットサン S30 コンセプト」の公開からは、日産のモータースポーツ・ヘリテージに対する深い敬意と今後のパーツ展開への期待が見えてくるかのようで・・・。
- クリス・フォースバーグとの強力なタッグ:日産はこれまでもZをベースにしたTトップコンセプトなど、フォースバーグ選手とともにエモーショナルなカスタムカーを制作しており、今回のS30でもドリフト界の最高峰の知見がフィッティングや足回りのセッティングに活かされている
- 実際に「走らせる」ための本格燃料系&ブレーキ:静止展示用の「ショーカー」になりがちなレストモッドではあるものの、450L/hのハイフロー燃料ポンプやRadium製安全セル、競技用ブレーキを採用している点からも、日産が本気でサーキット走行を念頭に置いてビルドしたことが理解できる
- NISMOパーツの可能性とヘリテージの融合:現行RZ34型用のNISMOパーツと、Techno Toy Tuningなどのアフターパーツが初代S30に違和感なく適合することを示しており、世界中のS30 Zオーナーやカスタムフリークにとって最高のインスピレーションとなることが予想される
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結論
「ダットサン S30 コンセプト」は初代240Zが持つ永遠のデザイン美、そして現代の日産が誇るハイパワーV6ツインターボ&NISMOテクノロジーが見事に結実した至高のレストモッドマシン。
SEMAショー2026での初披露を皮切りに、伝統と革新を架け橋する日産のスポーツカー精神が、世界中のファンの心を再び熱く燃え上がらせることとなりそうですね。
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参照:Nissan
















