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1966年のフォードGT40風カラーを持つマスタングGTが登場。フォードが当時GT40を開発していなかったら今頃こういったカスタムも存在しないということに

2019/10/12

| 紆余曲折あったが、フォードはフェラーリを買収しなくてよかった |

11月5日よりSEMA(アメリカで開催されるチューニングパーツのフェア)が開催され、それに向けて各チューナーやパーツメーカーが続々と作品を発表。

今回公開されたのはフォード・マスタングGTですが、特徴としては1966年のデイトナ24時間レースを走ったフォードGT40のカラーリングをボディ表面に再現したこと。
ちなみに車両をデザインしたのはレンダリングアーティストのKhyzyl Saleem氏で、同氏は様々な「もしも系」レンダリングを作成することで知られます。

これまでは、こういったデジタルアーティストと「リアルの」チューナーとの接点はほとんどなく、しかし現実世界のチューニングも「よりビジュアル志向」へと移行するに当たり、こういったアーティストの作品を現実に、という動きがいくつか出てきているようですね。

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このマスタングを企画したのは現役NASCARドライバー

なお、このマスタングGTを製作したのはNASCARドライバー、ライアン・ブレイニー選手、そしてカメラマンのラリー・チェン氏。
外観上だと、グラフィックのほかローダウンサスペンション、20インチサイズのポディウム・スーパーツーリングホイール装着が目につく変更点(いくつかの画像では、ホイールにエアロカバーが装着されている)。

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なお、さすがにNASCARドライバーが手掛けるだけあってパフォーマンスの向上が図られており、5リッターV8にはRoush製のスーパーチャージャーをドッキング。
これによって出力は460馬力から一気に700馬力にまで向上していますが、これにはマグナフロー製のキャタバックシステムも貢献しているようですね。

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さらにブレーキにはウィルウッド製が選ばれていて、これらのカスタムを実際に行ったのはフォードのスペシャリスト、ギャルピン・オートだと紹介されています。

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今回画像は公開されていないものの、このマスタングGTのインテリアも「レーシングテーマ」に沿っており、NRG製バケットシート、ナスカースタイルのステアリングホイール、6点式ハーネスなど様々な装備がおごられるようですね。

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フォードもまさか「GT40」がここまでの資産になるとは思わなかっただろう

そして、こちらがそのベースとなった「1966年のデイトナ24時間レースで勝利を記録したフォードGT40」。

「フォードGT40そのままのカラーリング」ではなく大きくアレンジを加えているところが「ナイス」ですね。

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なお、フォードGT40は「打倒フェラーリ」のためだけに作られたクルマ。
当時フォードは(自動車の量産を世界に先駆けて行っただけに)「量産車メーカー」のイメージが強く、しかしフォードはこのブランドイメージを変化させたく、それにはモータースポーツにて勝利する以外はないと考え、フェラーリの買収を計画したことも。

そしてその買収話は好調に進むものの、契約を交わす土壇場でエンツォ・フェラーリがこの買収を撤回し、これに怒ったのがフォード。

「どれだけのコストを払ってでも、フェラーリをル・マンで打ち負かせるクルマを作れ」ということで開発されたのがフォードGT40で、実際にル・マンでフェラーリを倒すことに成功しています(このあたりは映画「フォードvsフェラーリ」の予告編のほうがわかりやすい)。

そしてこのフォードGT40は、現代に至るまで、そして未来永劫「フォード最大の資産」であるのは間違いないと考えていますが、その意味でも当時「ブランド価値を高めるにはモータースポーツで勝つしか無い」と考えたフォードには先見の明があり、かつ正しかったのだということになりますね。

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