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ポルシェも認めた超レアカー「924カレラGTS(1982)」が競売に!予想落札価格は3400万円、今後も価値を上げそうだ

2020/02/24

| もとはといえばル・マン24時間レース参戦のためのホモロゲーションモデル |

オークションハウス、RMサザビーズ開催予定の競売にて、ポルシェのレアモデル「924カレラGTS(1982年)」が登場予定。
「カレラ」というと911じゃないの?と思いがちですが、もともとは1954年の「ポルシェ356カレラ」にまで遡ることができます。
これは1950~1954年までメキシコにて開催されていた公道レース、「カレラ・パナメリカーナ・メヒコ」にてポルシェが1954年に優勝したことを記念し、これに出場したレーシングカー同様のスペックを持つエンジンを搭載したロードカーです。※カレラ=レースの意味がある

その後には1966年の「カレラ6(ポルシェ906)」、1973年の「911カレラRS(ナナサンカレラ9)」と続き、要はポルシェの「レース直結」モデルに採用されたのが「カレラ」という名称。
そしてこの924カレラGTSとて例外ではありませんが、その後の930世代の911に「カレラ(1984年)」という名称が使用されて以来、「911のベーシックモデル=カレラ」という呼び名が定着しています(最初はレースに近いモデルをそう呼んでいたのに、いつの間にかベースグレードがカレラに)。

ポルシェ924カレラGTSの生産台数はわずか400台程度

この924カレラGTSは1982年、ポルシェがルマン24時間レースのGTPクラスに参戦するために406台のみをホモロゲーション取得のために販売していますが、そのうち59台が実際にレースに出場した、とされています。※400台、409台説もある
今回オークションに登場する924カレラGTSもその(レースに出場した)うちの一台で、製造された1年後にはポルシェによってメンテナンスされている、とのこと。

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リアには大きなオーバーフェンダーが装着され、フロントには高められた出力=熱を処理するために吸気口が追加。
ヘッドライトは空気抵抗を考慮して固定式に、そしてドアミラーも空力的に優れた形状へと改められています。

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今では見られない「GT S」のバッジ、左右でちょっと高さが異なるリアスポイラーが「年季」を感じさせますね。

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当時のマニュアルも付属し走行距離は約8,700km、そして予想落札価格は約2700万円~3400万円と見られています。

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搭載されるエンジンは2リッター4気筒M31/50型で、ピストンは鍛造、そしてこの個体の出力は特別に向上させられて271PS。

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インテリアのコンディションも上々で、見たところこれが「レース用のホモロゲーションモデル」だとは思えない仕様を持っています(ただしエアコンは取り外されているようだ)。

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もちろんトランスミッションは5速マニュアル。

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トランクの内張り、トノカバーも付属していて、このあたりは標準仕様の924と全く同じままなのかもしれませんね(このあたり、ポルシェの市販車とレーシングカーとの極めて近い関係性を感じさせられる)。

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なお、このポルシェ924GTSについては、ポルシェ自身が「もっともレアなポルシェ”ベスト4”」だと公開したことも。
ポルシェが認めたレアカーということで、今後もその価値を上げ続けることになりそうです。

ポルシェが公式にて「レアなポルシェ」という動画を公開。これが希少ポルシェのベスト5だ

ポルシェコレクター、マグナス・ウォーカー氏によるカスタムも非常に有名。

ポルシェコレクターがレアな924カレラGTをカスタム。もとからオーバーフェンダー付きの過激モデル

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製造されたうちの9台はレースやイベントで活躍したそうですが、なにかと不明なところが多いモデルでもあります。

924をベースとしていますが、見たとおり改装の内容はかなり多岐にわたり、インタークーラーの移動、サイドマフラー、ロールケージ装着、調整式サスペンション、4ピストンブレーキキャリパー等々。


エンジンは2Lのままですが大きく出力が向上し375馬力を発生。
一方で重量も大きく削られ、なんと930キロを達成しており、この馬力でこの重量ということを考えると、相当に痛快な動力性能を持っていると考えて良いでしょうね(レースカーなので当然か)。

なおこの車両は日本に輸入された2台のうちの一台とのことですが、走行距離はわずか109キロ。
かなり大事にされていたことがわかる極上の個体ですね。

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