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| さすがにジャガーのレストモッドを注文するにはそうとうな「ジャガー愛」がなければ難しい |
TWRスーパーキャットの価格は4400万円、内容を考えると「格安」である
さて、ジャガーは現在「未来へと向かうため」過去のイメージから脱却しようとしている最中ですが、12月2日にその復活の狼煙”第一号”となる新型車が発表予定。
そして今回、本家ジャガーとは別にリリースされたのがジャガーと長年(モータースポーツを通じ)関係性を構築してきたTWR(トム・ウォーキンショウ・レーシング)によるジャガーXJSのレストモッド”スーパーキャット”です。
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TWRによるジャガーXJSのレストモッド”スーパーキャット”はこんなクルマ
このスーパーキャットは今年5月にプロジェクトが発表されており、このボディをデザインしたのはレンダリングアーティスト、キザル・サリーム氏。
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ジャガーの半ワークスとして活動しル・マン優勝経験もあるTWRがジャガーXJSをレストモッドし限定にて販売すると発表。デザインしたのはレンダリングアーティスト
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ボディパネルはすべてカーボンファイバーによって成形され、もともとの金属製パネルと置き換えることでおよそ10%軽量化され、結果的に車体重量は1,605kgへ。
なお、このボディパネルは「見た目が派手」なだけではなく、フラットなアンダーボディと巨大なリアディフューザーが導入されることでダウンフォースが大幅に強化されているそうですが、そのほか機能的な部分だとホイールはもともとの15インチからフロント18インチ / リア19インチへと拡大し、オプションではカーボンセラミックブレーキを選択可能。
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このスーパーキャットの最も注目すべき部分はフロントフードの下にあり、搭載されるエンジンは元々の6.3リットルV12ではなく、6.5リットルにボアアップされたスーパーチャージドV12エンジン(美しいその仕上げは要注目)。
出力は660馬力 / 730Nmにまで高められ、そのパワーは、6速マニュアルギアボックスを通じて後輪に伝達され、ローンチコントロールも搭載されています。※オリジナルのジャガーXJS V12 HEは281馬力 / 431Nm、3速オートマチックトランスミッションというスペックであった
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このパワーを受け止めるためにシャシーはカーボンファイバーにて強化され、サブフレームとしてTWRがその知見を活かして設計した高強度のT45チューブ状ステンレススチールが組み込まれることに。
さらにダブルウィッシュボーンサスペンションには、アクティブかつ調整可能なダンパーが搭載され、リミテッドスリップデフも追加されるほか、さらには安定性向上のためにトラクションコントロールシステム、加えて5つの(任意に選択できる)ドライビングモードも用意されています。
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TWRによるジャガーXJSのレストモッド”スーパーキャット”はこんなインテリアをもっている
外装同様、このスーパーキャットではインテリアも高度にカスタムされており、まずシートレイアウトは2+2から2シーターへ。
ヴィンテージレザーに加え「アルミニウムにカーボンファイバー、デジタルメーター」という高品質かつ近代的な装備が追加され(エアコン吹き出し口はホーン形状)、ある意味では”レトロフューチャー”。
Apple CarPlayやAndroid Autoをサポートするセンターインフォテインメントディスプレイも追加され、(その気になれば)日常の足としても使用できそうですね。
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なお、このTWRスーパーキャットは88台のみが生産され、この88台という数は1988年にトム・ウォーキンショウの手掛けたXJR-9がル・マンで優勝したことに由来しており、左ハンドルおよび右ハンドル仕様が提供され、TWRはすでにアメリカ、イギリス、ヨーロッパ、アジア、中東にて注文受け付けを開始していますが、その価格は225,000ポンド(現在の為替レートにて約4,400万円)に設定されています。
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参照:TWR