| 今後登場するであろうパナメーラ・ターボ”S”に期待するしかない |
さて、先日ニュルブルクリンクにアタックする様子が報じられたフェイスリフト版の新型ポルシェ・パナメーラ・ターボですが、今回ニュルブルクリンクにて7:29.81を記録し、先代の7:38.00を10秒近く短縮することに成功した、と発表(運転したのはポルシェのテストドライバー、ラーズ・カーン氏)。
なお、「4ドア」としては残念ながら最速ならず、アルファロメオ・ジュリア・クアドリフォリオの7:32.00は大きく更新したものの、メルセデスAMG GT 4ドアクーペ 63Sの7:25.41、ジャガーXE SV プロジェクトの7:18.361には及ばないタイムです。
ちなみにポルシェは今回「エグゼクティブカー」最速だと主張していますが、ジャガーは「4ドア最速」、メルセデスAMGは「4ドア”クーペ”最速」などそれぞれの言葉を用いて最速を謳っているのが面白いところ。
意外とメルセデス・ベンツはニュルブルクリンクでの上位常連
なお、ジャガーXE SVプロジェクト8は市販モデルといえど過激に改造された(リアシートがない)限定モデルなので別格として、意外と速いのがメルセデスAMG GT 4ドアクーペ。
「メルセデス・ベンツ」というイメージからはあまり想像できないものの、同社は以前よりニュルブルクリンク上位に相当数のクルマを送り込んでおり、現在最高位はメルセデスAMG GT R Proの7:04.632の12位(そのうち、AMG GTブラックシリーズが正式に”6:58”というタイムを発表するものと思われる)。
そのほかにも上位に数モデルを送り込むなど「実は速かった」のがメルセデスなのですが、これは「最高で47位のBMW(M4GTS)」」とは大きく異なるところで、ジャーマンスリーの中でも別格だと考えて良いのかもしれません。※アウディのRSもでるもそこまで上位には入っていない
それはともかくとして、今回の「新型」パナメーラ・ターボについては現在のところスペックが公開されておらず、今回は先行して記録更新がアナウンスされたのみ。
現行のパナメーラ・ターボは4lツインターボから550馬力を発生しますが、当然ながら新型パナメーラ・ターボではこれを大きく越えることになるのは間違いない、と考えています。
参考までに、現在ニュルブルクリンク最速市販車(無改造)は依然ランボルギーニ・アヴェンタドールSVJで、このタイムは6:44.97。
つい最近までは4WDでないとニュルブルクリンクのトップ争いに絡むのは難しかったものの、最近ではトルクベクタリング性能が向上しているためか、ポルシェ911GT2RSやフェラーリ488ピスタといった後輪駆動のスポーツカーも上位に入っています。
そして上位がミドシップスポーツに占有されるにあたり相対的に地位を下げているのがダッジ・ヴァイパーACRなど「FR」勢で、こういった「レイアウト状の限界」を悟ったがためにシボレー・コルベットはミドシップにスイッチしたのでしょうね。
そのほか、今後ニュルブルクリンク上位を狙いそうな車としてはウラカンEVOのハイパフォーマンスモデル、ケーニグセグ・ジェスコ等があり、これらの活躍にも期待したいところ。
そして当のパナメーラにはまだ上位モデルの「パナメーラ・ターボS」、そしてパナメーラ・ターボS Eハイブリッドも控えており、自身のタイムをどれだけ更新できるかには要注目だと思います(ポルシェはニュルブルクリンク最速でないと気が済まないようなので、どこかのタイミングで4ドア最速を狙ってくると思う)。
参照:Porsche, Porsche news Room