| ポルシェはディーゼル不正事件がトラウマになっているようだ |
さて、ポルシェが一部モデルにおいて「北米市場にて、昨年末に販売を停止し、現在もまだ販売再開されていない」との報道。
具体的には911、ボクスター/ケイマン、カイエン、パナメーラのスポーツクロノパッケージ装着車だとされ、しかし該当する年式は2021年〜2016年だと報道されているので、新車ではなく中古車ということになりそうです。
いったいなぜ?
この「販売停止」について、Business Insiderによると、”ドライブモードをスポーツプラスに入れると、排出CO2が規定値を超えてしまう”ため。
ポルシェによれば「ノーマル」「スポーツ」では問題がなく、問題となるのは「スポーツプラス」モードのみだそうですが、現在もまだ調査が進行している途中であり、対象モデルについて全バリエーションでのテストを行っている模様。
ポルシェは排ガス問題に対しては神経質に
なお、こういった話を聞いて思い出すのが「ディーゼル不正事件」。
すでに日本ではほとんどの人が忘れていると思いますが、未だ欧米ではディーゼル不正事件が尾を引いており、これに関与した人々が多数逮捕されているほか、自動車メーカーは多額の罰金を支払う羽目に。
特に北米では「消費者を裏切る」行為を行った企業に対して高額な制裁金を課すことも多く、ポルシェはこういった制裁金を恐れているのだと思われ、そして何よりブランド価値の失墜を懸念しているのかもしれません。
実際のところ、ポルシェ、そしてその親会社であるフォルクスワーゲンは一時期を境に経営陣を一新しており、フォルクスワーゲンに至ってはスローガンを変更し、(日本ではとっくに事件が忘れ去られていた)2019年にも「もうディーゼル不正事件を忘れて・・・」という動画を公開したほど。
-
VWが重大発表を行うと宣言→「WVバスの復活」を改めてアピールし、「ディーゼル不正事件を忘れてほしい」と促す動画を公開
| 日本にいるとそこまでディーゼル不正事件の影響は感じないが | フォルクスワーゲンが「ワーゲンバス(タイプ2)」の再来となるエレクトリックビークル「ID.Buzz」を用いたキャンペーンを開始し、まず ...
続きを見る
つまり欧米では「まだ終わっていない」のがディーゼル不正事件であり、たとえディーゼルでなくとも排ガスが規制値を超えるというのは絶対に避けねばならない事態なのだと思われます。
合わせて読みたい、関連投稿
-
功績が評価され年俸14億と報じられたVWグループCEOが任期途中で電撃交代!まだまだディーゼル不正事件の余波は続く?
| 異例づくめの上層部入れ替え | フォルクスワーゲン・アウディグループのCEOを努めてきたマティアス・ミュラー氏がなんと退任。代わりにその座に就くのはフォルクスワーゲンブランドのCEO、ハーバー ...
続きを見る
参照:Business Insider