フェラーリはなんとしても自然吸気V12エンジンを生き残らせるようだ！「V12エンジンとはフェラーリの魂であり、まだまだ存続させるための手段はある」

｜　それでもいつかはフェラーリがV12エンジンを捨てるときが来る　｜

さて、フェラーリは「V12エンジン搭載ロードカー史上最強」の出力を誇る812コンペティツォーネ / 812コンペティツォーネAを発表したところですが、フェラーリのチーフマーケティング＆コマーシャルオフィサーであるエンリコ・ガリエッラ氏が、あらためて「V12エンジンがフェラーリの象徴であることは間違いない」とコメント。

なお、フェラーリにとってそのエンジンの重要性は言うまでもなく、というのも他社はそのプレスリリースでは「燃費性能」を冒頭に掲げるのに対し、フェラーリでは「（こんな時代であるにもかかわらず）いかにそのエンジンが素晴らしいか」を常にプレスリリースのトップで述べているため。

フェラーリはV12エンジンをなんとしても存続させる

そしてエンリコ・ガリエッラ氏は今回、「これからもV12エンジンをなんとしても存続させる方法を模索する」と力強く述べています。

実際のところフェラーリの最高技術責任者であるマイケル・ライターズ氏も「我が社のV12エンジンにはまだまだパワーと効率性を追求する余地が残されている」とも。

そして同氏は「フェラーリの象徴たるV12エンジンを維持するためには多くの研究開発を行う必要があるが、不可能ではない。だが、最大の障壁はますます厳しくなる排ガス規制であることは間違いない」とも付け加えているようですね。

なお、フェラーリが812コンペティツォーネにおいて「＋30馬力」を獲得したのは「ピストンリングにダイヤモンドライクカーボンコーティング（DLC）を施してバランスを取り直し、シリンダーヘッドを再設計」したことが主な理由だとされますが、フェラーリとしてはまだなんらかの「手だて」を残しているということになりそうですね。

V12エンジンはもはや存続できない

現在V12エンジンを採用する自動車メーカーはBMW、メルセデス・ベンツ、ロールスロイス、アストンマーティン、パガーニ、フェラーリ、ランボルギーニ等がありますが、フェラーリとランボルギーニ以外は続々ターボ化され、そして「廃止の危機」にさらされているというのが現状です。

反面、ランボルギーニとフェラーリは「ブランドの魂」としてなんとしても自然吸気のままV12エンジンを存続させると主張しており、実際にそのためには多大なる犠牲を払っているとも伝えられます。

ランボルギーニは自然吸気V12エンジンを継続するためにハイブリッドの道を選ぶようですが、一方のフェラーリは「V12とハイブリッドとの組み合わせはナンセンス」だとし、なんとしてもV12エンジン単独にて生き残らせる方法を模索しているようですね。

参照：TopGear