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12台のうち「数台」のみが生き残ったポルシェ959のプロトタイプ!そのうちの一台が中古市場に登場

2021/09/17

12台のうち「数台」のみが生き残ったポルシェ959のプロトタイプ!そのうちの一台が中古市場に登場

| それぞれのプロトタイプは、それぞれの人生を歩んでいる |

このプロトタイプは「酷暑テスト」「電装系のテスト」に使用

さて、ポルシェが959の開発のために制作し、しかし「3-4台のみ」しか残らなかったプロトタイプのうち一台がドイツにて販売中。

これら959のプロトタイプは「Fシリーズ」と命名されており、合計12台が製造されていますが、実際に生産が開始された後にポルシェはその多くを破棄しており(クラッシュテスト等に使用し、復元できない個体も多かったのだと思われる)、残ったのはわずか3-4台。

なお、今回販売されている個体は「7番目」に製造されたもので、ボディカラーは「ルビーレッド」にペイントされています。

porsche959-prototype (2)

製造された目的は「電装系と暑さ対策」

こういったプロトタイプは特定の目的のために制作され、「寒冷地テスト」「エアコンのテスト」「クラッシュテスト」「最高速テスト」「ハンドリングのテスト」などその目的は様々。

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製造後にはその目的に沿ったテストが行われ、場合によっては破壊されることもありますが、今回販売されているのは「酷暑テスト」「電装系のテスト」に用いられた個体だといい、比較的「エクストリームではない」テストに用いられたということになりそうです(中には、壊すことを目的にしたテストも。クルマがかわいそうだが、安全のためには仕方がない)。

porsche959-prototype (4)

見た目は市販モデルと余り変わらないように見え、しかしパワーステアリング、フューエルフィラーキャップ、ライドハイトコントロール、リアシートバック、助手席側ドアミラー、アラーム(盗難警報)、ウインドウォッシャーなどが装備されておらず、反面、助手席の下に配線が追加されていたり、後席の横に電子計測器を搭載するためのマウントが設けられているといった(市販車との)相違があるようですね。

porsche959-prototype (7)

そのほかリアウイング、パールホワイト仕上げのマグネシウムホイール、ヘッドライトもこの「プロトタイプ専用」。

porsche959-prototype (5)

車高も「低く」設定されているようですね。

porsche959-prototype (6)

このポルシェ959プロトタイプは、959の生産が開始されたのちの1980年代後半にアメリカに輸入され、ポルシェのインポーター兼ディーラーであるヴァセック・ポラックの本社に展示され、さらにその後、日本でのプロモーション活動のために出荷され、そのまた数年後にはベルギー、さらにイギリスのオーナーへと販売されたという記録が残ります。

porsche959-prototype (3)

このプロトタイプは「ポルシェ70周年オークション(2018年)」へと出品されるまでの15年間は一人のオーナーの手によって大切に保管されていたそうですが、RMサザビーズ主催のオークションによってドイツのオーナーに渡り、今回メカトロニック社から販売がなされることに。

porsche959-prototype (8)

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走行は26520kmなので「まだ少ない方」だとも考えられ、今後の価値上昇を考慮するに、まだ「手に入れられるうちに」入手しておいたほうがいいのかも。

ただ、ポルシェ959は非常にメンテナンス費用が高額だといい、ギリギリの手持ち資金で購入すると、後に維持できなくなってしまうのかもしれませんね(ギリギリの資金で購入する人はいないと思われますが)。

porsche959-prototype (9)

なお、インテリアはなんどか取り替えられており、現在のカラーは「トリプルシルバー」。

porsche959-prototype (10)

リアフードを開くとゴールドにペイントされたパネルが出現するので、もともとはゴールドのエクステリアを持っていたのでしょうね。

porsche959-prototype (11)

意外と「生き残り」のプロトタイプは世に出ている

これまでにも「生き残ったプロトタイプ」がいくつか競売にかけられたり路上を走っていたりする姿が目撃されており、ポルシェだとこれまでにカレラRSや911ターボのプロトタイプがオークションに登場したことも。

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マクラーレンの場合は、セナなどの高額なハイパーカーをリビルドし、実際に登録して自社のイベントに使用することもあるようですね(ボディサイドにXPの記載を残しており、それによってプロトタイプであったことがわかる)。

かの有名なスピードテールのプロトタイプ「アルバート」もそのうち復活の報を聞くことができるのかもしれません。

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参考までに、マクラーレンF1のル・マン24時間レース優勝車である「59号”上野クリニック”」も元はプロトタイプ。

その年のル・マン24時間レース向け用としては既に6台が(市販車をベースに)製作済みで、しかし上野クリニックが「どうしても自身のロゴを冠したマクラーレンF1をル・マン24時間レースで走らせたい」とマクラーレンに話を持ち込み、マクラーレンはプロトタイプのF1を急遽レース仕様にコンバートしたと言われます(完成したのはレースの6週間前で、テスト走行もできなかったという)。

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プロトタイプは「製造された目的が極めて明確」ということからも量産車にない人生を歩むことが多く、そこが試作車の魅力なのかもしれません。

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参照:Mechatronik

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