ポルシェ・タイカンを駆って「LA〜NY間キャノンボール」を実行し、走行中の充電時間記録「2時間26分」を達成した猛者が現る！7時間10分を大幅に短縮

｜ なお横断にかかった時間は不明だが、これまでの最短記録は31時間 ｜

今回のタイカンの記録が「エコ走り」で達成されたのか、全力で走ったのかで評価は変わる

さて、ポルシェが「クロスカントリー走行における充電時間の最短記録でギネス世界記録を達成した」と発表。

どういった記録かというと、これはカリフォルニア州ロサンゼルスからニューヨーク州ニューヨークまで走破する間、充電時間がわずか2時間26分48秒だった（より短い充電時間で走った）、というもの。

走行距離は2,834.5マイル（4,561.6km）におよび、ドライバーのウェイン・ゲルデス氏がパフォーマンス・バッテリー・プラスを搭載した無改造の2021年型ポルシェ・タイカンで完走した、と報じられています。※プレミアムパッケージ、アダプティブクルーズコントロール、ポルシェ・エレクトリック・スポーツ・サウンドも装着済み

記録はこうやって確認された

なお、この記録を公式のものとして認定するため、ウェイン・ゲルデス氏はすべての充電を綿密に記録したうえで各充電においてその場の証人を見つけなければならなかったといい、さらには走行したすべてのルートを撮影してGPSデータを残すことに。

そのうえでギネス記録審査委員会がウェイン・ゲルデス氏に記録を授与することになったそうですが、この2時間26分48秒は、これまでの7時間10分1秒を大幅に短縮したものです。

ウェイン・ゲルデス氏は、「これほどの差で新たなベンチマークを打ち立てたことを誇りに思うと同時に、正直少し驚いています。タイカンは予想以上に素晴らしいパフォーマンスを発揮したのです」とコメント。

チャレンジ前には充電器を予め検索

なお、この記録を達成するには下準備が必要だといい、というのも「最短のルートで充電器をたどる必要があり、かつ、その充電器の（充電を行う）速度が最速でなくてはならないため」。

よってウェイン・ゲルデス氏は今回のチャレンジを前に、（アメリカで充電設備を検索できる）「Plug Share」と「Electrify America」アプリを使ってアメリカ大陸を横断するルートを計画し、可能な限り最速の充電器を探したのだそう。※そう考えると、今後充電器の性能が向上すれば、この記録は大幅に短縮されそうだ

そして同氏は「これまで運転したさまざまなEVの充電性能を比較すると、タイカンのそれはほかのEVのレベルを凌駕しています」とコメントしており、「350KWの充電器で初めて充電したとき、6～82パーセントがわずか22分で完了した」とも。

参考までに、ポルシェは公式に「80％までの充電を24分で完了する」ともコメントしているので、この数値が客観的に証明されたということになりそうです。

ちなみに今回のロードトリップにかかったトータルでの時間がどれくらいだったのかは明かされておらず、しかしこれまでの（タイカンが達成した）ベストタイムは44時間25分59秒だといい、これは1年前の2021年1月に達成されたもの（けっこうこういった挑戦を行う人がいることに驚かされる）。

もうひとつ参考までに、ガソリン車による同区間の最短記録は「31時間」で、これは給油回数を減らすための増設燃料タンク、警察無線を傍受するための設備など、数々の「武装」によって達成されたもの（2016年）。

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