BMWがル・マン参戦用「BMW M ハイブリッドV8」に搭載するエンジンを公開！M4 DTMのP48、M8 GTEのP63ではなく2017−2018年のP66をベースにアップデート

｜ M4 DTMのP48は信頼性、M8 GTEのP63は重量に問題があったようだ ｜

ル・マン24時間レース、IMSAでは多くのチームがV8エンジンを使用

さて、来年以降のル・マン24時間レースに参戦する車両の概要が明らかになったりテストが開始されたりしている今日このごろですが、今回BMWが自社のレーシングカー「BMW M ハイブリッドV8」に搭載するエンジンを公開。

これは90度のバンク角を持つ4リッターV8ツインターボで、最高出力は640馬力 / 650Nm、レッドラインは8,200回転だとアナウンスされています。

なお、このエンジンが積まれる車両についてはすでに（カモフラージュ付きながらも）公開されており、フロントにジャンボキドニーを持つ特徴的なルックスを採用することがわかっています。

エンジン型式は「P66/3」

このBMW M ハイブリッドV8に搭載されるエンジンは2017年、2018年のM4 DTM（レーシングカー）に搭載されていたM66/P1をベースにしており、このエンジンにターボを2つ追加したP66/2の経て最終的にこの（ハイブリッドユニットを接合した）P66/3へと落ち着いています。

BMWが使用するシャシーはLMDh規定のシャシー（ダラーラ製）なので、これに接続されるハイブリッドパワーユニットはウィリアムズ・アドバンスド・エンジニアリング製の「共通」システムとなり、これは「モーター、インバーター、高電圧バッテリー」で構成され、セパレータークラッチを設けることで、「エレクトリックパワーのみ」での装甲も可能になっている、とのこと。

シャシーへの搭載にあたってはサブフレームを介することなくダイレクトにマウントすることになるようですね。

BMWは他のエンジンの搭載も検討

なお、BMWはこのP66のほかにもBMW M4 DTMのP48（4気筒ターボエンジン）やBMW M8 GTEのP63（8気筒ターボエンジン）についても検討したものの、P48には耐久性、P63には重量の問題があったといい、そこで結果的にP66へと落ち着いたもよう。

ちなみにIMSAそしてル・マン24時間レースにエントリーするマシンの多くはV8エンジンを採用しており、「V4エンジン」でル・マンを3連覇したポルシェもV8エンジンを選択しているのはちょっと意外なところで、おそらくはV8エンジンが「最多勢力」となりそうです。※ハイブリッドパワーユニットの出力が決まっている以上、それと組み合わせて競争力を発揮させることができる排気量から逆算すると「V8しかない」のかも

このP66/3エンジンを搭載したBMW M ハイブリッドV8は2023年1月28日～29日に開催されるロレックス・デイトナ24時間レースでデビューする予定だといい、同レースにはアキュラ、キャデラック、ポルシェもエントリーしているので、ここでは、ル・マン24時間の前哨戦とも言えるバトルを見ることができるかもしれませんね。

ちなみにランボルギーニの参戦は2024年を予定しており、フェラーリはLMDh規定を利用しないため、ロレックス・デイトナ24時間レースには参加しない可能性が高そうです。

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