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ランボルギーニ重役が電動化について語る!「史上最大のチャレンジ」「10個のスピーカーを付けてV10サウンドです、というようなことは絶対にしない」

2022/08/21

ランボルギーニ・シアン

| ランボルギーニはフェラーリと異なり、最初のピュアエレクトリックカーをハイパーカーではなくGTカーとするもよう |

加えてロータスやメルセデスAMGと異なり疑似サウンドは非搭載?

さて、先日はガソリンエンジンを存続させるために合成燃料(Eフューエル)の開発を行うと宣言したランボルギーニ。

ただしランボルギーニが合成燃料によってガソリンエンジンを継続したいと考えていても、法がそれを禁じる可能性もあり、合成燃料に注力する一方、何が起きてもいいように電動化に対しても着実に歩みを進めているようで、今回ランボルギーニCEOであるステファン・ヴィンケルマン氏、CTOのルーヴェン・モール氏がカーメディアに対していくつかの電動化に関する方向性をコメントしています。

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ランボルギーニのここまでの電化の流れはこうなっている

なお、ランボルギーニはエレクトリック化に着手したのは比較的早い時期であり、2014年にはコンセプトカーながらもハイブリッドモデル「アステリオンLPI910-4」を発表(実際に7億円くらいで販売されたとも言われている)。

これは同じグループにあるポルシェが918スパイダーにて採用した「フロント2モーター、ギアボックスに1モーター」という3モーター式ハイブリッドシステムを流用したもので、ただしガソリンエンジンについてはウラカンに搭載される5.2リッターV10を使用しています。

ただし当時は「このハイブリッドシステムのコストだけで3000万円近い」と言われ、よって市販車に搭載するには高価になりすぎるために同システムの採用が見送られたという経緯があるもよう(ポルシェ918スパイダーの車両価格は約1億円だった)。

その後ランボルギーニは重量がかさむリチウムイオンバッテリーの代わりにスーパーキャパシタを蓄電池がわりに使用したハイブリッドシステムを開発し、シアンFKP37、シアン・ロードスター、カウンタックLPI800-4に搭載するものの、こちらもやはりコストが高く、しかし容量が大きくはないために継続して大きな電力を得られないといった課題も浮き彫りに。

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そして今回、ランボルギーニCEO、ステファン・ヴィンケルマン氏が語ったのが「ランボルギーニのエレクトリック化は創業以来最大の挑戦である」ということ。

さらにはこの電動化に際して「ランボルギーニのルーツに立ち戻ることになる」ともコメントしていて、「ランボルギーニ最初のフルエレクトリックモデルにつき、フェルッチオ・ランボルギーニが1963年に発売した350GTのような、2+2のGTカーになるでしょう。パフォーマンスだけのクルマではなく、日常的に乗れるようなクルマです」とも。

もともとランボルギーニは「フェラーリのクルマが扱いにくく、壊れやすいので」、それに対抗して「快適で乗りやすく、信頼性の高い」GTカーを作ろうとして誕生した経緯がありますが、そこにいったん立ち戻る、ということになりそうです。

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ここはライバルたるフェラーリとは大きく異る部分で、というのもフェラーリは「最初に発売するピュアエレクトリックカーはハイパーカーになる」可能性を示唆しているため。

そのため両ブランド初のピュアエレクトリックモデルは「フェラーリだとハイパーカー、ランボルギーニだと4人乗りのGTカー」といった感じで大きく差が出ることになるわけですね。

ランボルギーニ

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そしてランボルギーニのCTO、ルーヴェン・モール氏によれば「ガソリンエンジンなしに、現在のランボルギーニ同様に(ピュアエレクトリックカーを)エキサイティングにするのは難しい、とも。

その理由としては、どのエレクトリックモーターも音響特性が似ているという事実を挙げ、ガソリンエンジンのように差異を出しにくく、よって「可能性が少ない」と認識しているもよう。

実際のところ多くのスポーツカーメーカーがこの問題への対処には苦慮しており、メルセデスAMG、ロータスは「魅力的な疑似サウンド」の生成に力を注いでいる状況ですが、ルーヴェン・モール氏はこの疑似サウンドを嫌っており、「クルマに10個のスピーカーを追加して、偽のV10サウンドを流すようなことは、絶対にしません」とも。

現時点で「エキサイティングなサウンド」を実現するためにどのような手段を用いるのか明確ではありませんが、同氏は「どの世代にもチャレンジがあり、我々はそれを乗り越えてきました」と語っており、その解決策には期待したいと思います。

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参照:MotorTrend, Autoweek

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