| たしかにEVやハイパフォーマンスハイブリッドカーはタイヤに対する負荷が大きい |
加えて耐摩耗性や静粛性など、これまでとは異なる要素が要求される
さて、どんな高性能車であっても「タイヤの性能を超えて走ることはできない」のはよく知られた事実かと思います。
ぼくは少しの間、ホンダのドライビングスクールに通っていたことがあるのですが、そこでもっとも注意を払うように教えられたのが「タイヤ」であり、よって今でもぼくはタイヤに対して重きを置いているわけですね。
参考までにですが、ぼくがもっとも優れると考えるタイヤメーカーはミシュランで、その次がダンロップとブリジストンとピレリ、そしてヨコハマとグッドイヤー、そしてコンチネンタルといった感じです。
なお、ミシュランが優れると考えているのは「真円度が高い」「摩耗が少ない」「偏心が少ない」「軽量」「当たりが柔らかい」といったところですが、今回はそのミシュランの新製品、パイロットスポーツS5について解説する動画が公開されています。
ミシュラン・パイロットスポーツは信頼できるタイヤ銘柄の一つ
ミシュランの誇る高性能タイヤが「パイロットスポーツ」で、現行モデルであるパイロットスポーツ4S(ぼくはミニJCWにこれを装着している)は2017年に登場していますが、今回新しくパイロットスポーツS5が登場することになり、タイヤ専門ユーチューバーである「タイヤレビュワー」が独占的にその内容について触れる動画を公開しています。
まず、ミシュラン・パイロットスポーツS5は、パイロットスポーツ4Sをベースに、ハイパフォーマンスカーが求める最新の用件をサポートするために進化しているといい、サイズによって有無はあるものの、多くのサイズには内部ノイズを低減するアコースティックフォームが装着され、これは走行時のノイズを低減してくれるため、高級車オーナーやEVオーナーにとっては「ありがたい」進化かもしれません。
さらにタイヤにはコネクテッドセンサーとRFIDが内蔵されており、これによってタイヤと車両との情報の共有が可能となり、動画では「フェラーリ296GTBなどのパワフルなハイブリッド車(830馬力)や電気自動車がタイヤに与える高い負荷に対応できる」と説明しています。
なお、これについては車両側がこのセンサーとRFIDに対応している必要性があるかと思いますが、おそらくミシュランをパートナーとする自動車メーカーはこれに対応するように車両を改良するものと思われます。
ミシュラン・パイロットスポーツS5にはそのほかこんな特徴も
このほか、ミシュラン・パイロットスポーツS5は、トレッドブロックの下にあるスチールベルトのうねりを制御することでトレッドパターンを硬くし、より正確なハンドリングを実現することができるという新しい「ウェーブサミット」を採用し、さらには非対称デュアルスポーツ・トレッドデザインを進化させたことも特徴として紹介されています。
この「左右非対称」について触れておくと、トレッド外側には横方向のドライグリップとステアリングレスポンスを向上させる専用のリジッドブロックを配置し、加えてドライグリップを最大化するためモータースポーツ由来のトレッドコンパウンドを採用する一方、内側には水を流すための大きな縦溝を設けてウェット路面のトラクションを高め、さらに最高のウェットグリップを得るために設計された新しい最先端のラバーコンパウンドを採用している、とのこと。
さらに、パイロットスポーツS5はミシュランの次世代プレミアムタッチサイドウォールデザインを採用し、より高いコントラストを実現したうえ、”タイヤの性能と同じくらい”見た目が向上したのも重要なポイント(パイロットスポーツ4Sよりもミシュランマン=ムッシュ・ビバンダムが目立つようになっている)。
ちなみにミシュランは現行パイロットスポーツ4Sにおいても「ビロードのような」フィニッシュをサイドウォールに採用していて、たしかにこれは高級感と排他性を持つもので、視覚的に高い技術力を感じさせるものとも認識しており、そしてパイロットスポーツS5ではさらにこれが強化されているということになりますね。
なお、ミシュランはパイロットスポーツS5の登場を機にネーミングを見直したことも発表済み。
順当にゆけばパイロットスポーツ5Sという名称となるところ「S5」という名称が与えられており、この新しい命名法則は「ブランド、製品名、パフォーマンスサブグループ、そして世代」を表すというので、ミシュランのほかの銘柄もこれに倣ったネーミングへと改められるとともに、パイロットスポーツS5においてはいくつかの派生モデルが登場する計画があるのかもしれません。
ミシュランの新型タイヤ、パイロットスポーツS5を紹介する動画はこちら
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参照:Tyre Reviews