| エレクトリック世代であっても、セブンにはセブンの楽しみ方が見つかるはずだ |
今年後半に発表されると言われる「市販につながる」EVコンセプトにも期待したい
さて、先日ケータハムが「電動版のセブンを発表する」とコメントしていましたが、今回早くも「EVセブン・コンセプト(EV SEVEN CONCEPT)」としてそれが実現することに。
ただ、この姿を見るに、以前にケータハムからアナウンスされていた「新デザイナー、アンソニー・ジャナレリーによる新世代のセブン」というものとは少し違うように思われ、新世代の電動セブンについては改めて(別に)発表されることになるのかもしれません。
ケータハム EVセブン・コンセプトはこんなクルマ
そこで今回発表されたケータハム EVセブン・コンセプトを見てみると、基本的には「セブン420カップのパワートレーンを電動へと入れ替えたもの」だと紹介されており、エレクトリックパワートレーンの開発に協力したのはモーターなどをケータハムに提供するスウィンドン・パワートレイン。
このシステムのピークパワーは240馬力、0-60マイル(96km/h)加速は約4.0秒ですが、最高速度については明らかにされていない状態です。
バッテリーサイズは約40kWhで、サーキット走行や急速充電などの過酷な使用にも耐えられるよう、通常のEVよりも大きなバッファーを備えるとされています(DC充電時のピーク電力は最大152キロワット)。
なお、このケータハム EVセブン・コンセプトにおいてもっとも気になるのは「重量」だと思いますが、車体総重量は700kgだと案内されているので、つまりはベースとなるセブン485に比較すると70kg重いだけ(それでも10%以上の重量増ですが)に仕上がっています。
ケータハムはこのEVセブン・コンセプトのバッテリーサイズを「最適」なレベルにとどめることで重量増加を最小限にとどめていますが、たとえば20分のサーキット走行、15分の充電、そしてまた20分のサーキット走行といった使い方を想定しているもよう。
おそらくパワートレーンが変われども「セブンらしさは損なわれていない」
ガソリンエンジン版のセブンから引き継いだものとしてはリミテッド・スリップ・ディファレンシャルやビルシュタイン製アジャスタブル・ダンパーが挙げられ、一方で回生ブレーキや(重量増加に対応するためか)クワッドピストンブレーキキャリパーなど、エレクトリック版のセブンならではの装備も見られ、おそらく電動化されたとしても、セブンらしい乗り味は微塵たりとも損なわれていないのかもしれませんね。
なお、ケータハムによると、(残念ながら)このセブンEVコンセプトの市販予定はないそうで、7月に開催される今年のグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードで一般公開したのちに「一般的な顧客が使用するであろう環境」を想定したテストに入るといい、あくまでも将来的に電動化されたセブンに対し「エレクトリックパワートレーンがどの程度有効なのか」を検証するために使用されるのだそう。
こういった流れを見ても、やはり新デザイナーによる次世代電動セブンは別途用意されていると考えて良さそうですね。
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