メルセデス・ベンツが「限定3名のみ、300SLガルウイングに乗ってミッレミリアを走れる権利」を2300万円で販売すると発表。「高いか安いか」はその人次第

｜　この金額をポンと出せる人にとってはけして高い買い物ではない　｜

逆にこの機会でなければ「いくらお金を払っても」300SLガルウイングに乗ってミッレミリアを走ることは叶わないだろう

さて、メルセデス・ベンツ・クラシックが「限定3名のみに対し、メルセデス・ベンツ300SLに乗ってミッレミリア2024を走ることができる」権利を150,000ユーロ（現在の為替レートにて2300万円くらい）にて提供すると発表。※ミッレミリア2024は2024年6月11日から15日までの開催

これはメルセデス・ベンツ・クラシックが自社の保有するコレクションから3台のメルセデス・ベンツ300SLガルウイングをこのイベントのために「引っ張り出す」もので、その価格の高さにも驚かされますが、現在の相場が2億円オーバーだとされるクルマを使用するとなると「当然」なのかもしれません。

ただしその参加資格はなかなかに「ハードルが高い」

このミッレミリアはかつてイタリアの公道を使用して開催されていたレースであり、ブレシアをスタートしてローマへと向かい、そして戻る「1,000マイル（これがイタリア語でミッレミリア）」を走破するという過酷な内容を持っています。

イタリア全土を走るということから注目度と人気が非常に高く、アルファロメオやフェラーリの他、ブガッティ、アストンマーティン、ベントレー、ポルシェ、もちろんメルセデス・ベンツも参加するなど大きな盛り上がりを見せるものの、観客を巻き込む死亡事故を起こしたことが原因で1957年を最後に開催されなくなってしまい、しかし現在では「クラシックカーレース」として復活しており、今回メルセデス・ベンツが提供するのはこのイベントへの参加ということになるわけですね。

よって参加者はルドルフ・カラッチョラやスターリング・モス卿などのレーシングレジェンドと同じコースを「同じクルマで」走れるということになりますが、さすがに希少なクルマを貸し出すだけあって申し込み関するハードルは低くなく、まずはメルセデス・ベンツのクラシックカーを保有していることを条件とし、対象年齢は25歳から80歳までで、少なくとも4年間有効な国際運転免許証と身体的適合性を確認する健康証明書を所持している必要があり、これに加えてミッレミリア開催前までにメルセデス・ベンツ・クラシックによる走行適性テストに合格したことを示す証明書を獲得している必要があるのだそう。

ただしいったん参加が承認されればワークス体制によるサポート、シュトゥットガルトでの試験走行、そして本番でのコパイロットとしての参戦（レースではステアリングホイールを握ることはできないようだ）が可能になるとアナウンスされています。

なお、メルセデス・ベンツは「応募者多数の場合は抽選で参加者を決める」と述べており、抽選への登録は2024年1月18日に開始され、2024年2月15日に受付を終了する、とのこと。

たしかに価格は高いものの、一生の思い出となるプライスレスな体験だと思われ、支払い能力がある人にとっては良い買い物となるのかもしれません。

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参照：Mercedes-Benz Classic