| 多くの自動車メーカーではEVの販売が伸び悩んでいるが、ボルボに関してその心配はなさそうだ |
さらにボルボはEVへの「入れ替え」を急いでいる
さて、2023年は様々な自動車メーカーが販売に関する記録を更新していますが、ボルボもまた2023年の販売台数が過去最高であった、と発表。
ボルボによれば2023年は(2022年比で)15%増の708,716台を販売し、そのうちもっとも売れたのはXC60の228,646台(2022年は195,338台)、ついでサブコンパクトモデルのXC40(200,670台)、そして最上位モデルのXC90(107,549台)がそれに続きます。※これらについても前年比で販売が伸びている
ボルボではEV販売比率が70%に達する
なお、ボルボは2020年代が終わるまでに(2023年に入るまでに)EVの販売比率を100%にするという計画を持っていますが、2023年末の時点でのEV販売比率は16%に達し、増加率だと70%だとされるので、もしかすると予定よりもずっと早く「EV販売比率100%」を達成してしまうのかもしれません。
参考までにボルボは10%増となる152,561台のPHEVを販売していますが、他の多くの自動車メーカーとは異なって「PHEVよりもEVのほうが好調である」ということに。
地域別に見てみると、欧州では納車台数が19%増の294,794台、中国では5%増の170,091台となり、さらに米国での販売は26%増の128,701 台、その他の地域での需要も11%増の115,130台。
ちなみに日本だと2023年11月までの販売は前年比で86.5%に落ち込んでおり(12月ならびに通年の販売台数はまだ出ていない)、これはボルボが「EVシフトをはじめた」ためで、EVの構成比率が高まっているためだとも考えられます。
御存知の通り日本では「EVがあまり売れない」土壌があり、そのためボルボがこのままEVの構成比率を高めてゆくと(それは避けることができない)、日本の顧客は「ボルボでは欲しいクルマがない」という状況になってしまうのかもしれません(これはフィアットでも同様で、いくつかのブランドは日本での販売をかなり落とすことになるのかもしれない)。
ボルボはラインアップのEV化を急ぐ
実際のところボルボは一部地域にてS60、V60、V90の販売を終了させており、エレクトリックサルーン(おそらくES90を名乗るものと思われる)、そして今のところ中国限定ではあるものの”ボルボ初のミニバン”EM90を投入済み。
加えて2024年にはディーゼルエンジン搭載車の生産をすべて終わらせるともアナウンスしていますが、その一方で大量に販売が見込まれるEX30を投入しており、よってここから急速に販売が伸びること、そしてEV比率がさらに高まってゆくことが予想されます。
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参照:Volvo