1,200馬力、V12、最高速度350km/h。スペックはハイパーカー、しかし「座る」のではなくバイクのように「跨って」乗る凶暴なクルマ、エングラーV12が登場

｜　これはもうクルマでもバイクでもなく新種の乗り物である　｜

高速走行中、ちょっとでも顔を上げればそのまま後ろに吹っ飛びそうだ

さて、ときにイギリス人はとんでもなく過激なクルマを作ったりしますが（ぼくは常々、クルマに関して最も過激なのはアメリカ人ではなくイギリス人だと考えている）、今回はなんと1,200馬力を発生するV12エンジンを搭載したクワッド（4輪）バイク、エングラーV12（Engler V12）が登場。

現段階ではこのエングラーV12に関しての詳細は発表されていないものの、エングラーではすでにV10エンジンを搭載したクワッドバイクをリリースしていて、こちらは（おそらく）アウディ由来の5.2リッターV10エンジンを搭載し、しかし出力1,100馬力、重量1,100kg、つまりパワーウエイトレシオ「1」というスーパーカーというかスーパーバイク。※ヘッドライトやテールランプもアウディR8からの流用

参考までに0−100km/h加速は2.5秒、最高速は350km/hだそうですが、まず人間のほうがこの加速そして速度に耐えることができないのでは、と考えています。

エングラーV12はこんなスーパーカー（バイク）

このエングラーV12は「カーボンモノコックシャーシ、カーボンセラミックブレーキ、セラミックコーティングを施したチタンエキゾースト」というスーパーカーを超えハイパーカーのようなスペックを持っており、しかし実際にはクルマのように「座って」乗るのではなくバイクと同じく「跨って」走ることに。

搭載されるエンジンはもちろんV12、そして出力は1,200馬力にまで高められていますが、これはV12エンジン（ベースは不明）をターボチャージャーによって加給することによって得られるもので、「ノンターボ」バージョン（700〜800馬力）も用意されている、とのこと。

搭載されるトランスミッションはスロバキアのコシツェにある工科大学機械工学部と協力して構築された、自社設計による8速デュアル クラッチ トランスミッションで、この重量は重量はわずか30kg未満だといい、同社はこれを「世界最軽量」だと主張しています。

装着されるホイールは20インチサイズのインチのマグネシウム鍛造、タイヤはミシュラン パイロット スポーツカップ2、サスペンションは自社製ショックアブソーバーにチタン製スプリング。

乗車の際は「シートベルトなし」

なお、このシートは（エングラーいわく）エルメスがバッグに使用するのと同じ素材なのだそう（一応2名乗車が可能）。

ハンドルバーの先には2つのタッチスクリーン ディスプレイがあり、1つは車両テレマティクス用、もう1つは Apple CarPlay 対応インフォテインメントシステム用。

なお、運転に際してはペダルの操作を行う必要はなく、車両のすべてのコントロールはハンドルバー上に置かれ、 高さの調整可能なフロントガラスはボディワークに内蔵されたアクティブエアロと同期して機能するそうですが、注意を要するのはシートベルトがないことで、しかし体がむき出しの状態で車体に固定されるより、事故の際には「投げ出された」ほうがまだ安全なのかもしれません。

なお、エングラーはこの「V12」を年間10台程度の計画にて生産を行うとしていますが、現時点では価格や具体的な生産時期は不明です。

ダウンサイジング、気筒数の削減、エンジン排気量の消滅、ハイブリッド車の台頭といった議論が主流となっている時代において、私たちは別の道を歩むことを選択しました。 私たちはENGLER V12を自信を持って紹介します。

すべての車両には、認識できるロゴが付いています。
私たちのものは2つで1つを表します。 スーパークワッドを表す「S」の形をした競馬界のレジェンド、セクレタリアト。

セクレタリアトまたは「ビッグレッド」は、アメリカ最大のサラブレッド競走馬でした。 1973年の米国三冠制覇で25年ぶりとなる華々しい勝利で有名で、ケンタッキー ダービー、プリークネス ステークス、ベルモント ステークスの 3 つのレースすべてで未だ破られていないスピード記録を樹立したことで有名な、強力な競走馬です。 1989年にセクレタリアトが亡くなった後、獣医病理学者は馬の心臓の大きさを10 kg)と推定し、これは平均的な馬の約2と3/4倍でした。 「ビッグ・レッド」のおかげで、私たちは決して諦めないという気持ちを奮い立たせられました。 私たちは彼の誇り高い遺産を引き継ぎ、偉大さを追求するために全力を尽くし、最高のもの以外のものを求めず、自動車の歴史に足跡を残すことを目指しています。

ヴィクトール・エングラー、CEO / 創設者

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参照：Engler Automotive