
ポルシェは世界規模にて「社会貢献」に注力中
この「ワイルドなカイエン」に仕立て上げるためのチューニングパーツを純正オプションにて発売してほしいものである
美しいロケーションと走りの愉しみを紹介するポルシェのコンテンツシリーズ「Sunday Drives」。
今回フィーチャーされたのは、観光名所のワインロードや海岸線ではなく、南アフリカ北東部に位置するオリファンツ・ウェスト自然保護区の過酷なブッシュ(未舗装路)です。
ここで活躍しているのは、絶滅の危機に瀕するサイや野生動物を守る世界初の女性限定密猟防止部隊「ブラック・マンバ(Black Mambas)」で、彼女たちの過酷なパトロールや緊急救援を足元から支えるのが特別仕立てのポルシェ・カイエンです。
ここでは野生動物保護の最前線で戦うレンジャーの姿、そしてポルシェが果たす役割について見てみましょう。
Image:Porsche
この記事の要約
- 南アフリカの大クルーガー国立公園に隣接するオリファンツ・ウェスト自然保護区にて、世界初の女性だけで構成された密猟防止部隊「ブラック・マンバ(Black Mambas)」が活動を行っている
- ポルシェ・サウスアフリカから寄贈された特別仕様の第2世代「カイエン」が、広大な保護区におけるパトロール支援や緊急レスポンス車両として投入済み
- オフロードタイヤやアンダーボディプロテクション、ルーフキャリアを備えたカイエンは、絶滅の危機に瀕するサイや野生動物の命を守る活動を足元から力強く支えることに
女性密猟防止部隊「ブラック・マンバ」とカイエンの概要
ブラック・マンバは、約200平方キロメートル(ドイツ・シュトゥットガルト市と同等の広さ)におよぶ保護区内にてサイや象などの野生動物を密猟者の手から守るために結成された全女性の巡回警備部隊。
Image:Porsche
33歳のレンジャー、ボンガニ・マシンギ(Vongani Masingi)氏をはじめとする隊員たちは、普段はペアでの徒歩巡回を基本としているといい、しかし広大なエリアで緊急通報が入った際や夜間・悪路での迅速な移動を可能にしているのが、ポルシェ・サウスアフリカから寄贈され、ポルシェセンター・ヨハネスブルグによってオフロード特化のチューニングが施された第2世代「ポルシェ・カイエン」だというわけですね。
過酷なブッシュを走破する特別仕様カイエンのスペックと特徴
オリファンツ・ウェスト自然保護区はライオンやヒョウ、バッファロー、ゾウ、サイといった「ビッグファイブ」が生息する厳しい自然環境。
岩が乱立する未舗装路や密林を走破するため、カイエン「ブラックマンバ」には特別な装備が与えられています。
| 注目項目 | 詳細スペックおよび特別装備 |
|---|---|
| ベース車両 | 第2世代 ポルシェ カイエン(Porsche Cayenne) |
| 車両寄贈 / 整備 | ポルシェ・サウスアフリカ寄贈 / ポルシェセンター・ヨハネスブルグ施工 |
| 足回り・保護装備 | サスペンション強化、アンダーボディプロテクション、オールテレーン(オフロード)タイヤ |
| 夜間・捜索装備 | ハイパワー・スポットライト(夜間パトロール用)、サーマル暗視ゴーグル連携 |
| 積載・レスポンス | フルサイズスペアタイヤ&各種機材用ルーフキャリア |
| カラーリング | 高い視認性を誇る専用リバリー(密猟者に対する抑止効果を考慮) |
Image:Porsche
手錠(ハンドカフ)とペッパースプレーのみを装備して(つまり銃火器を持たない)非暴力的なアプローチで巡回を行うブラック・マンバにとって、カイエンカラーリングは「常に警戒している」ことを周囲へと示し、密猟者の侵入を未然に防ぐ重要な抑止力(デターレンス)としても機能するもの。
そして密猟者たちにとっては「この姿を見かけたら逃げなくては」「常に見張られている」という意識を与えているというわけですね。
Image:Porsche
自動車メーカーによる社会貢献活動(CSR)
自動車メーカーが野生動物保護や地域社会の支援として車両を提供・運用する事例だと、トヨタ・ランドクルーザーやJLR(ジャガーランドローバー)ディフェンダーなどが知られていて、それらはいずれも高い堅牢性と悪路走破性が評価されるオフローダー。
その中でポルシェ・カイエンが選ばれ、前線で機能している点は極めて象徴的で、高級ラグジュアリーSUVでありながら、優れた4WD制御システムとタフなプラットフォームを備えるカイエンは、本格的なオフロード環境であっても過酷なパトロール任務に耐えうる走破性とレスポンスの高さをここで実証することになり、単なる宣伝目的の寄贈にとどまらず、過酷な現場で「真の作業車」として実用されている点に大きな意義があるように思います。
Image:Porsche
地域社会を変える女性たちの挑戦
ブラック・マンバの活動は、単に動物の命を守るだけにとどまらず、南アフリカの伝統的なコミュニティにおいて、女性は家庭にとどまることが求められるケースが多い中、彼女たちは有給の独立した職業人や一家の働き手として活躍し、兄弟の教育費や子供たちの生活を支えています。
また、2015年からは教育プログラム「Bush Babies」を立ち上げ、地域の子供たちに環境保護教育を行っているといい、これには「子供たちには絶滅した標本ではなく、生きて生き生きと動くサイを知って育ってほしい」という願いが込められているのだそう。
そして「元々は弁護士を目指し、声なき人の代弁者になりたかった」と語るマシンギ氏は、現在、言葉を持たない野生動物たちの「目」となり「声」となってサバンナを駆け巡っています。
Image:Porsche
結論
ポルシェ・カイエンとブラック・マンバのタッグは、クルマというプロダクトが持つ高い走破性能がいかに地球環境や生命を守るソーシャルミッションに貢献できるかを示す感動的なストーリーそのもの。
無線からの緊急要請を受け、エンジンを始動させてサバンナの奥深くだへと向かうカイエンと女性レンジャーたち。彼女たちが刻むタイヤ痕は、南アフリカの美しい自然と野生動物の未来を確実に切り拓いている、ということになりそうですね。
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