ポルシェ・マカンの中華コピーがついに発売。11/14からディーラーに配備

去る5/20に中国車メーカー、Zotyeがポルシェ・マカンのコピー車「SR80」を発表。
なお先日北京モーターショーが開催されたばかりですが、フェアの主催者はこのSR8を「マカンのコピー」と認識し、レンジローバー・イヴォークのコピー車「X7」を発売しているLandwindとともに出展を認めなかったようです。
つまりは中国ですらコピーと認める車が発売に、ということですね。

メディア向けの発表は5/20、実際の発売は6月とのことですが、先のイヴォークのクローン然り、これだけ騒がれても発売するという実行力には驚きすら感じます。
当然中国でもそれなりに話題になっているはずですが、それでも発売するということは「買う人がいる」ということなのでしょうね。

なお価格は140-160万円くらいで当然ですがポルシェ・マカンに比べると大幅に安く、発売後は「よりマカンに近づける」コンバージョンキットも発売されるかもしれません。

エンジンは1.5リッターターボもしくは2リッターターボとのことですが、これは三菱と中国企業との合弁が作るものだそうで、トランスミッションは5速マニュアルもしくは6速デュアルクラッチ（中国車がデュアルクラッチとは驚き）。

ポルシェは「法的手段に訴えることも検討」としていますが、これまでの例を見てもコピー車が負けた例はないようで、これも強硬に発売を実行する理由の一つなのでしょうね。
ZotyeはほかにもアウディQ3のコピーであるSR7、Q5クローンのT600があり、ほかメーカーでも数々のコピー車がありますが、やはり中国の司法当局は同胞には甘いようで、これもまたコピーがはびこる、また減らない理由の一つと思われます。

ポルシェ・マカンのコピーとして悪名高いZotye T700。
発売にあたりなぜか「SR8」と名称を変えたようですが、その外観は相変わらず。

レンジローバー・イヴォークをコピーしたLandwindも発売前にあれだけ騒がれたにもかかわらず外観を変更せず、しかも発売後にはディーラーで「エンブレムも含めてイヴォークに完全に変換するキット」すら販売する始末。

レンジローバーはこれに対して「どうしようもない」と諦めており、ポルシェはこのSR8を訴えることも検討中と報じられていましたが、このまま発売に至るということはポルシェは法的手続きを行っていないのかもしれませんね。

なお今回はじめて内装の画像も公開されていますが、ステアリングホイール、ダッシュボード（スポーツクロノまで）などもモロにコピー。
こういった車が世界的なモーターショーで公開されるということに驚きを禁じえませんが、会場で避難されたり大きく報道されると国としての中国の評判を落としかねないだけに中国当局もなんとかすべきでは、とも思います。

完全にマカンのコピーといえるZotyeのT700。
Zotyeは以前に「Z300」でトヨタ・アリオンを完全コピーしたことでも有名で、
「E30」ではスマートとi3とを混ぜた外装にランボルギーニ・ウラカン風のパーツをくっつけ、
内装はテスラという偉業を成し遂げたメーカーですが、今回はポルシェ・マカンをフルコピー。

こういった車がまかり通る、というのが恐ろしいですし、
また購入する人がいる、というのも衝撃ですね。

なお、こちらはポルシェ・マカン。