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981ボクスターと内装ビビリ音、そして各メーカーの方向性を考える

2014/08/30

 

ボクスターの 内装について、微妙にビビリ音など発生するのは以前に触れた通りです。
そして、ボクスターは走行性能に関わるところにおいては非常に精度が高く、一切の低級音を発しないことも先日述べました。

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自動車のクレームにおいて、「音」というのはけっこう大きな比率を占めるようで、トヨタではクレームのうち実に70%を占めるそうです。

そんなわけでプレミアムを標榜する自動車メーカーは一般に「音」に対して敏感です。
ベントレーでは、開発段階に置いて厳しく内装のビビリ音をチェックすると聞きますし、それはアウディも同じようで、実際にアウディの市販車はそういった低級音とは無縁です。

にもかかららずポルシェではそういった内装の音が聞かれる、ということはおそらくポルシェは「内装のビビリ、きしみ音はさほど重視していない」とも考えられます。
これはメーカーの考え方によるもので、たとえばアウディTTは「スポーツ」といいながらもサスアーム等はスチールのプレス品でできており、しかし内装は非常に精緻でビビリ音とは皆無です(VWシロッコも同じような感じでした)。

一方ポルシェはサスアームはアルミ、ほかの部分もマグネシウムなど非常に高価なパーツを使用しており、目に見えない部分や走りに関する部分は非常にお金が掛かっています。
しかし内装などはまだまだ他メーカーに比べて勝るとは言いがたいですし、そのきしみ音については悔しいですが「劣る」と断言できる部分ですね。

なお、アウディ、VWともにレバーやスイッチの「タッチ」については配慮されており、レンジローバー・イヴォークには及ばなかったものの、比較的高級なタッチで操作できます。
一方ボクスターは、ウインカーレバーを倒すときも「パキッ」と何かが折れたような音を立てて動作し(それでも987、997世代に比べると良くなった)、ここにはあまり注意が払われていないようですね。

しかしながら同じ操作部分でもステアリングや各ペダル、シフトレバー(PDKでさえ)という”走り”に関わる部分においては十分な配慮がなされていて、これらは大きく他社に勝るところでもあります。

要はメーカーがどこにお金をかけるのか、ということですが、ポルシェの場合はほかのメーカーとはやや異なるところにお金をかける傾向にあるようです。
もちろんそのメーカーにユーザーが求めるものもそれぞれで、ポルシェの場合はそれが特殊(はしるまがるとまる、に極端に集中している)なところにある、ということですね。

色々と記載しましたが、なんだかんだ言ってそれも含めて「ポルシェ」であり、実際にエンジンを始動させて走らせれば、そんな異音やタッチなどはどうでもいい、と思う自分もいます。

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