モータートレンドがポルシェ718ボクスターをテストする動画。
ボクスターは981から718へとスイッチするにあたり、エンジンが「6気筒自然吸気」から「4気筒ターボ」へ。
4気筒というと古くはフォルクスワーゲンのコンポーネントを使用して作った「914」、その後の「944」「968」など比較的安価なモデルに採用され、「入門」イメージが強いのも事実です。
加えてボクスター/ケイマンは登場時からずっと6気筒エンジンを搭載していたので、今回のダウンサイジングについては「パワーアップ」よりも「時代の流れに逆らえなかった」という見方が多数。
ポルシェもそれを見越していたと思われ、そのために「4気筒エンジンをミドシップマウントし、1958年のル・マンで優勝したレースカー」の名称を復活させ、「4気筒ターボは運動性能向上のため」ということを強く押し出したのだと思われます。
実際のところでは350馬力を発生する2.5リッターフラット4エンジンはボクスターSを4.2秒にて100キロまで加速させ、それまでの981を大きく凌駕。
ポルシェは「燃費性能の向上が無いパワーアップは行わない」のがモットーではありますが、見事にこれを達成した、ということになりますね。
なお動画では自然吸気3.8リッターエンジンを搭載するハードコアモデル「ケイマンGT4」と同じコースを比較したオンボード映像がありますが、それを見る限りだと718ボクスターSはケイマンGT4と同等のタイムを記録。
先日ケイマンGT4は「NAエンジン搭載」という情報が公開されたものの、718ボクスター/ケイマンの運動性能が一気に向上したため、新型ケイマンGT4にとっては「かなりハードルが上がってしまった」ことになります。
https://www.youtube.com/watch?v=3F4yUKAm1No&t=424s
関連投稿:ポルシェ718ケイマンの試乗動画レビューが到着。テンションが低くイマイチ満足していない模様
ポルシェ718ケイマンの動画による試乗レビュー。
オートカーが公開したものですが、どうもターボエンジンやサウンドには不満が残るようで、ずっとテンションが低いまま。
「718ケイマンはエコロジーで効率がよく、数字の上ではパワフルなのは理解できるが」、としながらもターボエンジンのサウンド(718ボクスターとは異なり室内にサウンドが入ってくるのでNAエンジンとの差異が顕著)や高回転時のパンチには納得出来ない模様。
しきりに6気筒自然吸気エンジンを懐かしむ様子が伝わってきますが、いままでのケイマンの出来が「良すぎた」だけにその反動なのかもしれませんね。
たしかに718のエンジンはパワフルでスムーズですが、ポルシェらしい「精密機械が動いている」印象は希薄かも知れず、増幅されたサウンドや加給によって得たパワーの下にそういった「精密機械」が隠れてしまった印象はあるかもしれません。
ポルシェ718ボクスターのレビュー動画が到着。
新しい4気筒ターボエンジンは1950回転で最大トルクを生じさせますが、これが718ボクスターの性格をこれまでと大きく変える要素のようですね。
718ボクスターの0-100キロ加速は4.7秒で、これは981ボクスターGTSと同じタイム。
718ボクスターSに至っては4.2秒でこれをこなすなど、パフォーマンスが著しく向上しているのも特徴。
ステアリングの応答性もより優れたものとなり、PASMにおいてもコンフォートとスポーツとの間の変化がより大きくなる、スポーツクロノパッケージを装着するとよりドリフトアングルが大きくなるなど、数値に現れない改良も多数あるようで、981ボクスターとはその性質が大きく異なる車に仕上がっているようです。