|このペースだと、EVが主流になるのはまだまだ先のことになりそうだ |
もしかすると生きているうちはガソリン車が無くなる日が来ないかもしれない
さて、ガソリン高によってあのアメリカですらEV(電気自動車)の販売が増加していると聞きますが、現時点でのEV普及率はなんと1%にも満たない、とのこと。
EVの販売台数こそ増加傾向にあるものの、いかに急激に増えたとしてもこれまでのガソリン車の登録台数が多いためにEVの占有率が高くならないということなのだと思われ、さらには「ひとくちにアメリカ」といっても非常に広い国土を持っており、地域によってその普及率も大きく差があるようですね。
西海岸と東海岸以外はほぼEVが普及していない
そして今回AXIOSが公開した統計を見てみると相当に意外な事実も見えてきますが、アメリカの中でもっともEVの普及が進んでいるのはカリフォルニア州であり、これは全米にて登録されている電気自動車の39%を占めている、とのこと(ガソリン車に対するEVの比率ではなく、販売されたEVの占有率)。
カリフォルニア州は1970年代からかなり環境を守ろうという意識が高く、そのために厳しい排ガス規制を敷いてきましたが、それを考えるとここは納得なところでもありますね。
ただ、全米のEV販売の約4割を占めるカリフォルニアであっても、登録車におけるEV普及率はわずか2%未満だといい、カリフォルニアを除くとわずか0.4%にとどまるのだそう。
そしてまた「EV全体の販売におけるその州の販売比率」に話を戻すと、カリフォルニア州の39%に続くのはフロリダ州の6.7%、テキサス州の5.4%、ワシントン州の4.4%、ニューヨーク州の3.6%となっていますが、これらの州における「登録車におけるEV比率」は1%未満にとどまり、この数字を見る限りではまだまだEVの普及には時間がかかるということもわかります。
逆に考えると市場は大きい
ただ、見方を変えるならば「まだまだこれからEVは売れてゆく」とも考えられ、テスラは自身の掲げた「2030年に2000万台」という目標についても、(現在の20倍の台数ではあるものの)2000万台は全世界の自動車登録台数の1%にも満たない数字だとも語っていて、そう考えるとこの1%が2%になっただけでも凄まじい台数が増えることになり、となればEV市場はガソリン車のようにシェアの奪い合いではなく、完全なるブルーオーシャン、しかも現在の規模からすると無限に近いスペースを持つということになりそうです。
参考までに、1年前にアメリカ市場で購入できるEVの数は25だったそうですが、今年ではそれが46に増えており、さらに来年は63車種、そしてS&Pグローバル・モビリティの予想によれば2026年には192車種、2030年には253車種に増えるとされているものの、そこまで増えたとしても、登録車に占めるEV比率はまだまだ10%に満たないのかもしれませんね。
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参照:AXIOS