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レクサス「2019年は過去最高の台数を販売した」。しかしメルセデス・ベンツやBMWに比較すると1/3、アウデイに対しても1/2以下。今後の戦略は”電動化”

2020/02/04

| レクサスはいたずらに台数を追求するわけではない |

レクサスが2019年の販売台数につき、過去最高であったと発表。
全世界販売台数は765,330台を記録し、これは前年比110%という高い成長ですが、この成長に貢献したのは2018年に発売した新型ES、そしてUX、マイナーチェンジを迎えたRXとのこと。
市場別だとやはり中国が大きく伸びていて今後のポテンシャルを感じさせることとなっていますが、どうりでレクサスは中国向けに高級ミニバン「LM300h」を投入するわけですね。

「レクサス史上、スピンドルグリルは最大だ」。中国レクサスがついに初のミニバン”LM300h”を1833万円から受注開始

地域別だとこういった構成になっている

そして地域別だと下記のとおり。
やはりレクサスのメインマーケットは(当初と変わらず)北米のようで、他のプレミアムカーメーカーほどは中国比率が高くはないようですね。
さらにレクサスがジャーマンスリーと大きく異なるのは欧州市場での販売台数がさほど大きくないということ。
加えて「単一国」としては意外と日本の規模が大きいようですね。

・北米・・・約325,000台(前年比100%)
・中国・・・約202,000台(前年比125%)
・欧州・・・約87,000台(前年比114%)
・日本・・・約62,000台(前年比113%)
・中近東・・・約32,000台(前年比108%)
・東アジア・・・約34,000台(前年比108%)

ほかのプレミアムカーメーカーはこうなっている

すでにジャーマンスリーから発表されたレポートによれば、2019年にメルセデス・ベンツは約234万台、BMWは約217万台、アウディは185万台を販売。
レクサスはもはやジャーマンスリーと並ぶプレミアムカーメーカーに成長したという印象もあり、しかしこうやって見るとアウディの半分以下、BMW、メルセデス・ベンツの1/3程度にとどまります。
ただしこれらジャーマンスリーは「プレミアムコンパクト」を持つものの、レクサスはそれを持たないということが大きく関係しているとも考えられますね。

なお、日本国内のみに絞るとメルセデス・ベンツは66,523台(前年比98.5%)、BMWは46,814台(前年比96.8%)、アウディは24,221台(前年比94.5%)。
レクサスの日本国内販売は62,000台なのでメルセデス・ベンツの後塵を拝しますが、そのほかには大きく勝る結果となっています。

レクサスの今後はこうなる?

そしてレクサスの今後について、レクサスはプレミアムコンパクトを拡充する計画を持たない(ように思える)ところを見ると、「台数のみ」を追求するつもりはない模様。
つまりレクサスは少ない車種にてより高い利益を目指すのだと思われ、つまりは「効率」を重視するのかもしれません(”台数”を追求するのはトヨタブランドに任せることもできる)。

なお、レクサスの佐藤恒治プレジデントによれば「本年以降、電動化ビジョン”Lexus Electrified(レクサス・エレクトリファイド)”に従って初の市販EV、UX300eの発売を皮切りに、電動車のラインアップを拡大」。
さらにはレクサスのDNAでもある「静粛性・乗り心地」を追求する、とコメントしています。

レクサスは1989年に「LS(日本ではセルシオ)」を発売していますが、LSの驚異的な快適性は世界中のプレミアムカーメーカーの考え方を改めさせるに十分で、文字通り「業界をひっくりかえす」ことに。
よってこの路線を突き進むのはレクサスにとって「正解」だとは言えそうですが、電動化時代においてはどのメーカーであっても静粛性を比較的容易に手に入れることができる可能性があって、そういった状況下でどのように(レクサスが)強みを発揮してゆくのかは気になるところですね。

VIA:Toyota

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