| もしボクがこの場にいあわせたならば、真っ先に助けに向かうう人間でありたい |
困難な状況でこそ、その人の本当の姿が見えてくるのだと思う
その事件はフロリダ州南部、ボイントンビーチで発生した。
この一件については、困難な状況においても助け合う人々の美しい姿が動画に記録されていて、ぼくとしては「久々にいい動画を見たな」と言う気持ちです。
簡単に言うと、運転中にドライバーが気を失い、交差点の中に侵入してしまったクルマを周囲に居合わせた人々が力を合わせて停車させ、ドライバーを救い出し、そして何ら被害が出なかったというもの。
アメリカは凶悪犯罪が多い一方、こういった善意あふれる人々も多く存在し、スーパーヒーロー映画よりも、こういった「リアルライフヒーロー」の活躍のほうが心を打つようにも思います。
その事件はこうやって起こった
まずこちらは事件発生前の交差点(コングレス・アベニューとウールブライト・ロードの交差点に設置された監視カメラの映像)。
しかしそこへフラフラと一台の黒いマツダ車が交差点へと入ってきます。
ドライバーはローリー・ラビオールさんなる女性で、報道によれば血圧降下剤と医療処置のための絶食が重なり、意識を失ってしまったとのこと。
そしてたまたま近くに停車していた彼女の同僚が「ハンドルに突っ伏して」気を失っていたローリー・ラビオールさん、そして漂流するマツダ車を見て、周囲のクルマを手で制しながら飛び出します。
この同僚の女性はなんとかドライバーを起こそうとウインドウを叩きますが、ドライバーが意識を回復することはなくそのままゆっくりと動き続け、彼女はなんとかクルマを抑えて停車させようとするも女性一人の力ではなんともできず。
ただ、その様子に明らかな異常を感じた周囲のドライバーたちが我こそはとばかりにクルマから飛び出します。
人間は潜在的に、誰もが誰かを助けたいという心を持っているはずだ
そしてリアルライフヒーロー続々登場!
一方でマツダ車の進路にあるクルマはゆっくりと協力しながら退避して道を空けることに。
その後に多くの人々が協力し、なんと人力で停車させることに成功。
何人かはウインドウを割って中の女性を助け出そうとしますが、なかなかウインドウを割ることはできず(意外に割れないんだな・・・)、「なにかウインドウを割るモノはないか・・・」と何人かが周囲を探します。
そうこうするうち、皆がクルマを押さえている間に登場したのがこの「ダンベルを持った女性」(この際、なぜそんなモノを持っているのかは不問で)。
そしてそのダンベルを借り受けた男性が窓を割り、別の男性が車内に潜り込んでギアをDレンジから解除するとともにドアロックのリリースを行い・・・。
無事にドライバーも救助!
なお、居合わせた人々の中には看護師もいたといい、このドライバーに応急処置を施したおかげで事なきを得たと報じられ、今回現地警察はこの美しい連携プレーをたたえて動画を公開し、救助にあたった人々を表彰するセレモニーを開催した、と報じられています。
一歩間違えば大惨事となりそうな一件でもありますが、マツダ車のウインドウが一枚割れたのみでなんらほかの被害はなく、まさに奇跡のような出来事であったと言って良さそうですね。
ちなみにですが、ぼくはこういった「人々が自分の危険を顧みずに他人を助ける」動画が大好きで、映画であっても「誰も悪い人が出てこない」映画が好きだったりします(最近だと”グリーンブック”とか)。