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BMW「我々のEVの航続距離は、1,000kmに到達することはあっても、それを超えることはないだろう」。過剰な航続距離競争に参加せず、実用性を目指すもよう

2022/09/25

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バッテリー価格がダイレクトに車両価格に反映される現在の状況では、むやみに航続距離を伸ばすのは得策ではない

さて、つい先日「2025年発表の新EVラインアップ、ノイエクラッセにて新型バッテリーを投入する」と発表したBMW。

この新型バッテリーセルはこれまでの角型から直径46ミリの「丸形」へと形状が変更され、これによって航続距離を30%伸ばせると明言しています。

ちなみにこの46ミリ円柱形バッテリーはテスラ、リマックも採用すると発表しているもので、どうやら画期的なバッテリーでもあるようですね(素人的な考え方では、丸型よりも角型のほうがスペース効率が良さそうに思えるが)。

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航続距離は最大でも1000キロまで

そして今回BMWにてエフィシェント・ダイナミクス部門の責任者を務めるトーマス・アルブレヒト氏は「この第六世代のバッテリーは、現在の第五世代よりも30パーセント以上航続距離が伸びますが、航続距離が1,000 kmに達することはあっても、それを超えることはないでしょう。1,000kmを超えるほどの長い航続距離は必要ないと考えています」とコメント。

現在一部の自動車メーカーでは「いかに長い(満充電あたり)走行可能距離を実現するかという競争がなされ、1,000kmを超えるものも(計画段階として)見られますが、バッテリー容量を増やして航続距離を増やすということは「それだけ重量が増える」「コストが上がる」「充電時間が長くなる」ということを意味しており、よって一部の自動車メーカーは「適切な航続可能距離にて、いかに充電時間を短くするか」という効率性へと目を向けています。

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参考までにですが、BMWは先ごろ発売した電動バイク「CE 04」につき、先代であるCエボリューションよりもバッテリー容量を減らして航続可能距離を減少させていますが、その理由は「調査の結果、Cエボリューションほどの航続距離は必要とされておらず、であればバッテリーを減らして重量を減らし、価格も抑えたほうが顧客のメリットになるから」というもの。

これは上述の「1,000kmは必要ない」という考え方にも通じるもので、過剰なスペックによって顧客に出費を強いるのは無意味である、ということなのだと思われます。

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BMWはもう一つの方面での「性能向上」も

なお、BMWはノイエクラッセにおいてバッテリー性能の向上をはかるだけではなく充電能力も向上させるといい、この第六世代のバッテリーは270kWhの充電に対応し、充電時間が従来のバッテリーに比較して30%速くなる、とのこと。

くわえてバッテリー性能の劣化に対する研究も進んでおり、将来的に米国が要求するであろう「使用開始から10年後であっても80%のバッテリー性能を保有していること」をクリアし、それ以上のバッテリー残量を保証する技術についても実用化が控えているようですね。

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なお、ノイエクラッセのプラットフォームでは、直径46mmのバッテリーを使用し、しかしこのバッテリーは用途に応じて2種類の高さを持つといい、これによってバッテリーパックをよりコンパクトに設計することが可能に。

さらにはセルの化学的性質も変更され、正極側のニッケル含有量を増やす一方、コバルト含有量を減らすといい、その結果、第6世代バッテリーは体積あたりのエネルギー密度が20%以上高くなり、重量も10~20%程度減少するとアナウンスされています。

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参照:Autocar

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