| ルーフが「レトロルック」スーパーカーを発表 |
ルーフ(RUF)がジュネーブ・モーターショーに2018年モデルの「SCR」を展示。
これは964世代の911をチューニングしたように見えるものの、中身はRUFによる完全新設計で、ボディパネルはフルカーボンとなるオリジナル車。
カーボンファイバー製のモノコックシャシーを使用してパイプフレームと組み合わせ、重量はわずか1250キロに収まるという”スーパーカー”となっています。
今度のエンジンは自然吸気
ルーフは昨年も独自設計、しかし見た目が911となる「CTRイエローバード」を発表していますが、そちらのエンジンは「ターボ」。
今回発表となるSCRは自然吸気4リッター・フラット6を採用し、出力は510馬力。
トランスミッションは6速MTのみというハードコアな車となっています。
ちなみにルーフはチューナーではなく、れっきとした自動車メーカー。
ポルシェからボディやパーツの供給を受け、自社の基準でチューニングを施して組み立てることで有名です。
その名を世界中にとどろかせたのは1987年発表の「CTR(カレラ・ターボ・ルーフ)」で、これは当時最速であったフェラーリF40の「時速320キロ」をいとも簡単に超え、「時速340キロ」を記録したことで一躍知られることに。
スピードのためにはパワーアップのほか「雨どいをボディから削り取る」「ドアミラーは空気抵抗の小さなものへ」等、小さな変更を積み重ねており、そういった姿勢が評価されたものといえますね。
近年では他メーカーとのタイアップも見られ、ドバイ拠点のWモータースによる「ライカン・ハイパースポーツ」のエンジン(おそらくは車体も)を手掛けたことでも知られます。
こちらがCTR/SCRのシャシー。
カーボン製のバスタブ構造にロールケージ状のパイプ、前後にはサブフレームを組み合わせたもの。
ルーフCTR"イエローバード"はこんな車
なお、こちらが「CTR」。
710馬力を発生するターボエンジン(3.6リッター・フラット6をドライサンプ化)を搭載し、1200キロという軽量さを生かして時速360キロまでぶっ飛ぶ車です。
基本構造は今回のSCRと同じで、オリジナルの車体(カーボンモノコック)にインボード式サスペンションを装備。
トランスミッションはやはり6MTのみ、駆動輪は後輪のみという車で、ユーチューバーのレビュー動画においても、オーナーのアロイス・ルーフ氏が「誰にも運転させなかった」ことでそのエキセントリックな性格が理解できます。
なお価格は「1億円ちょっと」。
今回のSCRはターボなしということで「ちょっと」はCTRより安価かもしれませんが、それでも1億円はカタそうですね。
とにかくシンプル、ただただスパルタン。