| 走行ゼロのシュパンポルシェ962Cが”はじめて”走行 |
ジェイレノ・ガレージになんとシュパン・ポルシェ962CRが登場。
シュパン・ポルシェ962CRははル・マンを走ったレーシングカー、956/962Cを公道仕様へとコンバートしたもので、バブル真っ盛りの頃に日本企業が、ポルシェのワークス撤退に伴い活動の場を日本へと移していた元ポルシェのワークスドライバー、バーン・シュパン氏(956を駆って実際にル・マンを制したことがある)へと「公道仕様の962Cを作ってほしい」という無茶なオーダーを行ったのがそのはじまり。
しかしその直後にバブルが崩壊してしまいプロジェクトは流れ、その後アート・コーポレーションがこれを引き継いで販売するも、あまりの価格の高さに販売台数はわずか(世界で)6台にとどまった、という悲運のクルマでもあります。
プロトタイプを入れると7台が存在
実際にシュパン・ポルシェ962Cが生産・販売されたのは6台のみだそうですが、プロトタイプを入れると合計7台になるそう。
そして北米に存在するのは1台のみで(ということはけっこう日本にいるのかも)、今回動画に登場するのは「その一台」。
これはシャシーナンバー「6」つまり最後の一台ということになり、これまで走行距離は「ゼロ」。
ただし今回のジェイレノ・ガレージでは実際に走っており、「いいのか走行させて」と驚かされます。
さらにこの個体はシュパンが破産したときに関係者が引き取ったものだとされ、そのまま「走らせずに」保管していたもの。
今回、新しいシュパンポルシェ962CRのオーナーは、初めてこのクルマを走行させるのに「自分ではなくジェイレノを」選んだということになりますが、なんとも勇気ある決断ですね(というか、これまで走らせたことがないクルマを動くまでに整備するのは大変だったと思う)。
エンジンは3.2リッター・フラットシックスで、これをツインターボで加給。
ブースト圧にもよるものの、550~800馬力を発生し、0-100キロ加速は3.5秒程度、最高速度は時速370キロ。
エンジンルームは当然ですが「まんまレーシングカー」。
ドアの開き方は、以前にビンゴスポーツで販売してたシュパンポルシェ962CRとはちょっと異なるようで、ルーフにヒンジが見られます。
なお、こちらが以前にビンゴスポーツで販売されていたシュパンポルシェ962CR。
他の個体も多くはこの「ポルシェ959顔」を持っているようですが、今回ジェイ・レノ・ガレージに登場したものは「ほぼ(ベースとなる)ポルシェ962」同様のデザインを持っています。
実際に乗車するとこう。
なお、内装はこんな感じで、無理やりレーシングカーを二人乗りにした、という感じ。
それでは動画を見てみよう
こちらが歴史的瞬間を記録した動画、「1993 Porsche Schuppan 962CR - Jay Leno's Garage」。