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ポルシェ「ガソリンエンジンを諦めたわけではない。それはEV、HVと並んで3本柱のひとつであり、最低でもあと10年は存続させる」

2019/09/21

| ポルシェはまだまだガソリンエンジンの効率を向上させ、合成ガソリンにも大きな可能性を感じている |

ポルシェによれば、「あと10年はガソリンエンジン搭載のポルシェ911を作り続けるだろう」とのこと。
現在ポルシェは「エレクトリック一直線」なのは間違いなく、パナメーラではプラグインハイブリッドモデルが成功し、そしてタイカンも無事発表し、さらにはフォーミュラEにも参戦開始。

加えて911のモデルライフ後半(あと3年くらい?)にはハイブリッドモデルの911が登場することになりますが、その流れの中で「ガソリンエンジンを10年存続させる」というのはちょっと驚きです。

ポルシェの3本柱は「ガソリンエンジン」「ハイブリッド」「ピュアエレクトリック」

そして今回、ポルシェCEOであるオリバー・ブルーメ氏が語ったところでは、「我々はガソリンエンジンを諦めたわけではない。我々の3本柱はガソリンエンジン、ハイブリッド、ピュアエレクトリックだ」。

そしてガソリンエンジンについては「最低でも」10年は存続させる意向を示していて、それを可能にするのは「より効率の良いガソリンエンジンの開発」そして「合成ガソリンの開発」。
合成ガソリンがどういったものは具体的に語られず、現在のガソリンエンジンにも使用できるのか、それとも専用エンジンでしか機能しないのかは謎ですか、ここまで言うからにはなんらかの目算があるのかもしれません。

ガソリンエンジンはたしかにCO2を排出するものの、技術としては完成されており、かつパーツをリサイクルしやすいことも特徴。
一方でエレクトリックカーやバッテリーは開発にあまりにコストが掛かり、廃棄やリサイクルが難しというところがあるため、「クルマを作ってから廃車にするまで」というタームだと、もしかするとガソリン車よりも環境に負荷がかかっている可能性もありそうです。

ただ、現在のところ状況は流動的ではあるものの、バッテリーやモーターの製造コスト、EVの開発・製造コストが下がってゆくこと、それにあわせて将来的に向かってゆるやかに「フルエレクトリック」へと向かうのは間違いなく、なんらかの技術的ブレイクスルーがない限りはガソリンエンジンが消滅するのは間違いないと言えるのかもしれません。

そしてポルシェが「あと10年」と言うのならば本当にあと10年でガソリンエンジンが消滅することになりそうで、子供の頃には「ガソリンエンジンがなくなるのは、原油の枯渇がその理由だろう」と考えていたものの、今ではたっぷりと原油を残したままガソリンエンジンが死滅してしまうことに。

そう考えると、子供の頃に常識とされていたことがアッサリと覆ってしまっていて、逆に現在の「エレクトリック化」の流れがひっくり返ってガソリンエンジンが存続することもないとは言えないんじゃないかとも考える今日このごろです。

なお、ポルシェは将来的には、ル・マン24時間レースで3連覇を成し遂げた「919ハイブリッド」の技術を市販モデルに転用することも考えているといい、となると「フラット4ターボ+2個のエレクトリックモーター」を使用したスポーツカーが誕生する可能性も。

911ハイブリッドはガソリンエンジンで後輪を駆動し、モーターにて前輪を駆動する4WDですが、制動エネルギー回生、熱エネルギー回生を行い、最大で900馬力を発生。
このシステムを搭載するのであれば、もし911のエンジンがフラット4になろうとも、911GT3やGT2がハイブリッド4WDになろうとも、それに異論を唱える人はいないかもしれませんね。

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