Oh！工場から出荷されたポルシェを載せて海上を航行中だった貨物船に火災が発生、乗組員は船を放棄せざるを得ない事態に。なお貨物船は東に向けて漂流中

｜ 現時点ではどんなモデルが載っていたのか、どれだけの被害を受けたのかわかっていない ｜

数年に一度はこういった不幸な事故が発生しているようだ

さて、AP通信によると、ドイツのエムデンからロードアイランド州のデイビスビルまでフォルクスワーゲングループの車両を運んでいた貨物船「フェリシティ・エース」が、大西洋で火災を起こしたとのこと。

この報道では、フェリシティ・エース号は船倉から出火してSOSを発し、その後22人の乗組員は船を捨てて脱出したのち無事救助されたといいますが、この火災によって「船の積荷」つまりポルシェやフォルクスワーゲンの車両が焼失した可能性がある、とのこと。

今のところその被害の内容は不明だが

なお、この船は上述の通りフォルクスワーゲングループの車両を運んでおり、その中にはポルシェも積まれていたもよう。

そしてこれを裏付ける事実として「一部の顧客が、ポルシェディーラーから”お客様のポルシェを運んでいた船がダメージを被りました”という連絡を受けた」という話がネット上に出回っており、”積荷”がダメージを受けたのは間違いないと思われます。

参考までにですが、フォルクスワーゲングループには、フォルクスワーゲン、アウディ、ベントレー、ブガッティ、ランボルギーニ、ポルシェ、セアト、シュコダ、ドゥカティ等のブランドが収まっており、これらの多くは「同じ船」で欧州から他の大陸に向けて出荷されるもよう。

聞いた話だとブガッティは船を使用せずに航空便で輸送され、ランボルギーニだとアヴェンタドールのみが航空便にて、ウラカンとウルスは船便で運ばれることになるようですね（ただ、ポルシェ含め、100万円ほどの追加オプションを支払えば航空便にて運んでくれる）。

そして、これも聞いた範囲だと、同じ船に各ブランドのクルマが同じように詰め込まれるわけではなく、「高価なクルマやブランドほど」揺れが少なく雨風を凌ぐことができる中央に積まれ、それを他ブランドのクルマたちがガッチリとガードすることになると言われています。

ただ、今回の「火災」については、その発生場所次第では「雨風はしのげても」火は防げない可能性があり、そして船員22名全てが脱出したところを見ると、そうとうに規模の大きな火災だったのかもしれません（しかも、船庫から発火したとさえているので、積荷であるクルマから発火した可能性もある）。

その後火災が鎮火したのかどうか、積荷がどうなったのかは続報がないものの、船舶追跡サイトによれば、現在「フェリシティ・エース」は、沈没を免れ、しかし東へ向かって漂流中だとされています。

Welp, some folks aren’t getting their long awaited Porsches and whatever else was on this boat. pic.twitter.com/NZfry5RuyU

— Zerin Dube (@SpeedSportLife) February 16, 2022

以前にも同様の事例が発生

なお、船で長い海路を旅するという性質上、こういった事故は「つきもの」であり、過去にはマツダ車を載せた船が挫傷したり、やはりポルシェを載せた船が沈没したことも。

そしれ2019年に「沈没」した船には限定モデルの911GT2RSが積まれており、ポルシェはこれを再生産して顧客に引き渡した、というニュースも報道されていますね。

燃え盛るフェリシティ・エースから救助活動を行う動画はこちら

合わせて読みたい、関連投稿