ポルシェが開発中のミニバン（もしくは大型SUV）は安くない！オプション抜きでもカイエンのベースモデル比で3倍の価格となるもよう

｜　ポルシェの新型EVは920Vエレクトリックシステムを採用し、充電当たり航続距離は700kmを超えるようだ　｜

それにしてもどんなスタイルになるのか気になるのはボクだけではないだろう

さて、昨年半ばに報じられた「ポルシェがミニバン、もしくは7人乗りの大型SUVを発売する」という話。

ただだしこれはウワサではなくすでに進行中のプロジェクトであり、ポルシェCEO、オリバー・ブルーメ氏もこの新型車に言及したほか、すでにデザインステッチが関係者に共有されている、と言われます。

なぜポルシェがミニバンを？

そこで気になるのが、「なぜポルシェがミニバンを？」ということ。

ポルシェは「もっとも多くル・マン24時間レースで優勝した」生粋のスポーツカーメーカーですが、なぜそのポルシェがミニバンに手を出すのか。

これはすでにポルシェから語られており、その理由とは「今、ポルシェには子供が3人いる家族が、余裕をもって移動できるクルマがないから」で、よって子供が3人いる場合、多くの家庭ではメルセデス・ベンツやBMW、はたまたほかのブランドのクルマを選ぶことになります。

よって、ポルシェは「現在カバーできていない需要」を取り込むために7人もしくは8人乗れる、もしくは5人であっても余裕を持って乗車でき、荷物も入れることができるクルマをラインアップに加えたがっている、というわけですね。※画像はポルシェ・ヴィジョン・レンディーンスト

ただしその価格は恐ろしく高価になるもよう

このミニバンもしくは大型SUVについて、ライフスタイル系ポルシェの「フラッグシップ」に位置することとなりますが、現在コードネーム「K1」にて開発が進められており、ポルシェとアウディとが共同にて開発を行っているアーキテクチャ、PPE（プレミアム・プラットフォーム・エレクトリック）を採用することになり、つまりは「ピュアエレクトリックカー」ということに。

なお、このPPEはマカン・エレクトリック、アウディQ6 E-tronに採用されるそうですが、もちろん「K1」ではこれをストレッチして使用することになるものと思われます。

そして現在ポルシェが持つ800ボルトを超えて920ボルトのエレクトリックシステムを持つといい、これによって充電速度が大幅に向上するほか、100kWhを超える大型バッテリーを搭載することで一回の満充電あたり航続距離が700km（WLTPサイクル）に達する、とも。

さらにはエレクトリックモーターを冷却するための高性能な油冷システム、後輪を最大で5度動かすことができる後輪操舵も備えるといいますが、もちろんここまでの高性能・高機能となればその価格は安くなく、（オプション抜きで）なんとカイエンのエントリーモデルの「3倍」にもなると言われます。

もちろんこれは「製造コストが高い」ということもあるかもしれませんが、ポルシェは非常に利益率を重視しており、そのため”より上の”帯へとシフトするとことをかねてより明言していて（そのためエントリーモデルの投入には否定的である）、よってこの価格は戦略的に決定されたものだと考えてよいかと思われます。

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参照：Autocar