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ポルシェが挑む空力革命「サスペンションアームのアクティブウィング化」。ポルシェはどこまでも「エンジンパワーに頼らず」効率を追求し速さを求める

ポルシェ911 GT2 RS クラブスポーツのホイール

| 常識を覆すアクティブエアロの正体とは |

「利用できるものは最大限に利用する」、それがポルシェの考え方である

ポルシェという自動車メーカーの成り立ちは、創業者であるフェルディナント・ポルシェの「私が自動車業界を見渡したとき、自分が理想とする小型で高効率なスポーツカーが存在しないことに気づいた。だから自分でつくろうと考えた」という言葉に集約されますが、そこから現在に至るまでの歩みもまた同様。

実際のところ、ポルシェは「より小型のエンジン、効率的なパッケージング」をもって格上の相手に挑み勝利を収めてきたという歴史もあり、直近でも「エンジンパワーや出力向上に頼らない」速さの証明をぼくらに見せてくれたばかりです。

特に近年のポルシェは「空力(ダウンフォースはもちろん冷却も含む)」に関する取り組みを強化しているようで、今回もまた「驚きの」特許が出願されたことが明らかに。

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この記事の要約

  • 世界初の発想:サスペンションアームそのものを「可動式ウィング」に変える新特許
  • 物理法則を味方に:サスペンションの沈み込みに合わせてダウンフォースを自動最適化
  • 走行安定性が激変:コーナリングやブレーキング時、浮き上がろうとするタイヤを路面に押し付ける
  • 次世代911に搭載か:GT3 RSの空力性能をさらに進化させる、ポルシェ究極のエンジニアリング
ポルシェ
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ポルシェが「誰も予想しない場所」に翼を授ける

ポルシェに限らず、古今東西、あらゆる自動車メーカーは空力性能を極限まで高めるために様々な手段を講じてきましたが、その過程においては「可動式のリアウィングやフロントのエアフラップはもはや序の口」というレベル。

そして今回、ポルシェが新たに申請した特許によって空力競争は全く新しいステージ、すなわち「サスペンション」へと突入する可能性が示唆されていて、「サスペンションアームに小さなフィンを付けて気流を整える」「サスペンションアームそのものをウイング形状とする」手法は以前から存在したものの、ポルシェが新しく考えているのは、そのパーツを「走行状況に応じて物理的に動かす」という、これまでの常識を覆す画期的なアイデアです。※下の画像は現行911GT3 RSのサスペンションシステム

ポルシェ911GT3 RSのサスペンション

Image:Porsche

詳細:サスペンションが「翼」として機能する仕組み

今回特許として出願されたものは、ポルシェが長年採用してきた「空力を考慮したサスペンション形状(現行の911 GT3 RSなどに見られる設計)」を一歩推し進めたもので、「動的な制御」を導入していることが最大の特徴です。

通常、サスペンションは路面の凹凸や速度によるダウンフォースの影響で常に上下に動いていますが、ポルシェの新技術は、この「動き」そのものを利用して空力特性を変化させる、という内容を持っています。※このエアロパーツが「動く」という点ではアクティブではあるが、サスアームの動きを利用し連動するという点では”パッシブ”でもある

驚きの動作メカニズム

  • 前縁の固定:ウィング状のアームの前方をサスペンションに固定
  • 後縁の可動:後方をリンクとピボットを介して車体に接続
  • 自動調整
    • サスペンションが圧縮される(沈む)と、ウィングが寝て空気抵抗を減らす
    • サスペンションが伸長する(浮く)と、ウィングが立ち、迎え角を増やして強力なダウンフォースを発生させる

物理限界を超えるための数値

この技術がもたらすメリットは「安定性」にあり・・・。

期待される効果とスペック

走行状況サスペンションの状態エアロの効果
高速コーナリング内輪側が伸び、外輪側が沈む内側のタイヤにダウンフォースを加え、グリップを維持
丘の頂上(ジャンプ直前)タイヤが路面から離れようと伸びる即座にウィングが立ち、タイヤを路面に押し戻す
フルブレーキングリアが浮き上がろうとするリアのダウンフォースを最大化し、制動距離を短縮
ステアリング後輪操舵(RWS)車にも対応複雑な足回りの動きに連動して空力を最適化

ポルシェはこの特許の中で、このシステムが「コーナリング中や丘の頂上を越える際の走行安定性を劇的に向上させる」と述べています。

ポルシェ911 GT2 RS クラブスポーツのフロントフェンダー

市場での位置付けとポルシェの狙い

ポルシェは先日、シボレー・コルベットZR1の半分の馬力でありながら、ニュルブルクリンクで同等のタイムを叩き出すという快挙を成し遂げていますが、これは彼らがいかに「空力」と「シャーシ制御」を重視しているかの証明で、この可動式サスペンションエアロは、以下の点で競合他社を圧倒する可能性を秘めています。

  • 複雑な制御を「物理的」に解決:センサーやモーターに頼りすぎず、サスペンションの物理的な動きをそのまま空力変化に変換するシンプルかつ合理的なアプローチ
  • オフロードへの応用可能性:現在はスポーツカー向けではあるものの、アームの長いオフロード車(に応用すれば、より大きなウィング面積を確保でき、さらなる効果が期待できる可能性も
  • PHEV車への採用にてさらなる性能向上:パナメーラやカイエン「PHEV」、そしてEVシリーズでは「高い動作電圧」「豊富な電力」を確保でき、これを活用して「さらにアクティブな」エアロサスペンションを実現可能

結論:空力は「目に見える場所」から「見えない場所」へ

ポルシェのこの特許はまだ開発段階ではありますが、ポルシェの「効率化」という姿勢を象徴しているかのようで、「そこに存在するものをいかににコントロールし速さに結びつけるか」という合理的な思想を象徴しているようにも。

そして今回の特許は「巨大なリアウィングでダウンフォースを稼ぐ時代」から、サスペンションアームという「影の立役者」に知性を持たせる時代へと空力制御の場が移行しつつあるようにも思われ、もしもこの技術が次世代の911やハイパーカーに搭載されれば、いかなる状況においても「路面に吸い付く」という言葉の本当の意味を知ることになるのかもしれませんね。

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なぜ「サスペンションアーム」なのか?

サスペンションアームは車体の底面近く、地面に非常に近い位置にあります。

地面に近い場所での空気の流れを制御することは、実はリアウィング以上に効率的なダウンフォースを生む可能性があるとされ、(グラウンドエフェクトに近い効果)、ポルシェはこの「地面に近い気流」を動的に制御することにより、空気抵抗を増やさずに、必要な時だけグリップを得る魔法を手に入れようとしているというわけですね。

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参照:CARBUZZ

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