| 30年以上経過した今、再評価されるポルシェのうち一台 |
超レアなポルシェ959「スポーツ」がオークションに登場予定。
ポルシェ959自体が292台のみの生産と非常に少なく、そして「959スポーツ」はそのうちわずか29台のみの生産となっています。
更に今回出品される車両は「完全オリジナル」で非常に価値が高いもの。
ポルシェ959のほとんどは快適装備を追加した、しかしやや重い「コンフォート」。
しかしこの「スポーツ」はコンフォートに比べて100キロ軽く、製造は1989年、これまでのオーナーは3人とのこと。
外装には「959S」のデカールが貼られていますね(これは初めて見た)。
室内にはかなりゴツいロールケージ。
シート表皮はレザーではなく(滑り止めのため?)ファブリック。
レース用ハーネスも装備されているところがさすが「スポーツ」ですね。
ホイールもボディ同色。
当時は968でもこういった「ボディカラー同色ホイール」が採用されていた時期でもあります。
エンジンは2.85リッター・フラット6(ツインターボ)。
出力は515馬力、トランスミッションは6MT。
0-100キロ加速は発売時期を考えると驚異的な3.2秒、最高速度は「市販車最速」の記録を打ち立てた314キロとなっています(しかし当時のテストでは時速339キロを記録)。
ステアリングホイールのセンターパッドには「PORSCHE 959」の文字。
ファーストエイドキットなど付属品も完備。
落札価格は2億5000万円を超えると見られています。
関連投稿
ポルシェ959もオークションへ出品予定。1億2000~1億6000万の予想落札価格
ポルシェ959コンフォートもオークション出品へ。
落札価格は最高で1億6000万円程度と見られていますが、意外と低いように思います。
後数年すると、911(993)GT2のほうが959よりも高くなりそうですが、もともとの金額を考えると959にはもうちょっと値がついても良さそうだとは思うのですね。
なおポルシェ959は337台のみ生産されたレアカーで、トルクスプリット4WDを採用した当時としてはエポックメイキングな車。
そのシステムはあまりに高価だと言われましたが、日産が同様のシステム(アテーサ4WD)を量産車に採用してきたり、とたしかに色褪せるのは速かったかもしれません。
この車両は1988年にスペインに納入されたもので、2006年に現オーナーが購入するまではそのスペインの(一人目の)オーナーにずっと所有されていたものだそうです。
走行距離は21100キロで、2011年に500万円ほどかけてメンテナンスを行っている、とのこと。
なおポルシェ959はひとつひとつのパーツが非常に高価で、維持に相当の費用を要求される、とは聞いたことがあります。
世界に3台。ブラックのポルシェ959がオークションへ
8月のペブルビーチにて、ポルシェ959がオークションに出品される模様。
なんとブラックに塗装されたポルシェ959はわずか3台のみで、これはそのうちの一台。
ポルシェ959はフェラーリF40のライバルとして292台のみ作られた車で、トルクスプリット4WDを採用。
しかしこのシステムは「高価過ぎる」とのことでポルシェの量産車に採用するのは不可能、と当時言われたものです(一方で日産R32GT-Rがあっさりと量販車に採用した)。
エンジンは2.8リッターツインターボ、444馬力を発生。
0-100キロ加速は3.6秒。
今見るとさほど優れた数値ではありませんが、1987年当時としては非常にインパクトの大きなものです。
なお、こういったクラシックモデルは維持費が非常に(異常に)高いのが問題で、それ以上に問題なのが「ちゃんと整備してくれるショップ」を見つけることが出来るか、ということ。
よって、クラシックモデルを維持し、乗っている人というのは、豊富な財力そして人脈などを持っていることを意味します(それは車の価値や価格を遥かに超えた意味を持つ)。
そういったこともあり、フェラーリではスペチアーレ(限定モデルのほう)を購入するのに「クラシックフェラーリの保有」が条件に入っているのかもしれませんね。
このポルシェ959の落札価格は2億円前後と見られますが、昨今の傾向を見ると、もっと高くなるかもしれませんね。
逆に競売で予想価格を下回った車。ポルシェ959コンフォート
先日開催されたモンタレー・カーウィークでのオークションでは「億」超えの車が26台も出るなど大盛況であったようですが、逆に落札されなかった車や、予想落札価格に達しなかった車もある模様。
この1987年製ポルシェ959コンフォートもその一台ですが、予想落札価格が1億1000-1億3000万円であったのに対し、落札価格は9000万円と奮わず(それでも十分に高価ですが)。
なおポルシェ959は発売当時北米には輸入されず、「25年ルール」で最近北米に輸入できるようになった車。
そのために北米では人気が盛り上がりそうなものですが、今ひとつ価格上昇の波に乗れないようです。
「北米で販売されなかった」のが付加価値にもなり得ると思いますが、逆にアメリカ中心に考えると「ないがしろにされた」という意識もあるのかもしれません。
なおポルシェはオークションにおいて、ときどき「予想落札価格に達しない」「落札されない」といったケースが見られ、モデル間での人気差が大きいようです。
また、販売台数がそれなりに多かったせいか、「スティーブ・マックイーンが乗っていた」「ジャニス・ジョプリン所有」といった付加価値がないと(ロードカーの場合)あまり高額にはならないようですね。