| できればアルファロメオ4C同様、カーボン製シャシーを採用してほしかったが |
それでもアルファロメオにスポーツカーが増えるだけでもありがたい
さて、アルファロメオはその社史に残る名車「4C」を2013年にデビューさせていますが、残念ながら2020年にはその生涯を閉じています(販売不振に加え、そのカーボンモノコックシャシーを焼成するための窯の使用契約を更新しなかったことが理由だとされる)。
なお、アルファロメオ4Cは今までぼくが運転した中ではもっとも(ロータス・エキシージよりも)スパルタンなクルマであり、今でも強く印象に残っているほどですが、その4Cがなんとピュアエレクトリックモデル「4E」として蘇るとの報道。
現在のアルファロメオは野心的な計画を掲げる
なお、しばらく前のアルファロメオはコンパクトカーを中心としたラインアップにて構成されており、その後はジュリアとステルヴィオを投入することで少し盛り返すものの今ひとつ波に乗れず、しかし親会社のFCA(フィアット・クライスラー)がPSA(プジョー・シトロエン)と合併してステランティスとなったことで大きくその運命が変わることとなっています。
具体的には、ステランティスから「お金と時間」をもらってブランドをリブートするチャンスが与えられたこと、デザイナーとCEOが交代し、とくに新CEOであるジャン・フィリップ・インパラート氏はこれまでのCEOにはなかった明確な「スポーツ路線」を打ち出ししており、アルファロメオを「ドライバーズカー中心のラインアップと、かつての(モータースポーツに参戦していた時代の)アルファロメオを連想させるスポーツイメージの強いブランド」へと変革させようとしているわけですね。
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よって今までのアルファロメオでは考えられないようなクルマが今後たくさん登場することになると思われますが、その復活の狼煙とも言えるのが33ストラダーレ。
これは近年のアルファロメオにとって久しぶりのスーパーカーであるとともにブランド初の電動パワートレインを持つクルマでもあり、つまりアルファロメオにとって重要なマイルストーンです。
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そしてアルファロメオはこの勢いに乗って2024年に電動小型SUVを発表し、次いでセダンのジュリアとSUVのステルヴィオを電動化する準備を進めているわけですが、これに加わる新しい計画として今回「中国とアメリカ市場をターゲットとした大型セダンとSUV、そして4C(正確に言えば4Cスパイダー)の電動代替モデルを導入する」と報じられています。
この電動ロードスターについて語ったのはアルファロメオのプロダクトラインアップの責任者であるダニエル・グッツァファメ氏だとされ、同氏はこのクルマについて「アルファロメオにとって欠かせないもの、ひとつはスパイダー、もうひとつはクルマへの愛です。それが我々のブランドだからです。そして、それは私たちのアイデアの中にすでに存在します」とコメント。
アルファロメオといえばスパイダーであり、スパイダーといえばアルファロメオです。今のところ、私たちは十分に安定していますし、正しい基盤を持っています。主なポイントは、私たちがそれを行うとき、私たちが信頼でき、持続可能であり、単にそのために何かを市場に投じるのではないことを確認することです。
ちなみに車名については「リークを防ぐため」開発末期にならないと決定しないそうですが、実際に「4E」となるのかどうかは不明です。
ただ、ちょっと残念なことに、この4E(仮)は4Cのようにカーボン製モノコックシャシーを採用するのではなく、ステランティスの持つSTLAミディアム・プラットフォームを使用するといい、つまりは新型プジョーe-3008や次期(電気自動車版の)ジュリアなどと共有されることになる、と言われていて、しかしそれでも4C、もしくはオープンスポーツが投入されるのは喜ばしいことだと考えています。
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参照:Autocar