アルファロメオが「4C誕生10周年」を記念してワンオフによる特別な4Cを製作すると発表。まずはデザイナーが3案を示しファンからの反応を募ることに

｜　アルファロメオ、そして親会社のステランティスは「過去の遺産」を重用する方向へとシフト　｜

2021年の「アバルト1000SPに次ぐリローデッド・バイ・クリエイターズ第二弾

さて、アルファロメオが「特別な4C」をワンオフにて製作する、と発表。※御存知の通り、アルファロメオ4Cはすでに販売が終了している

これは「4Cデザイナーズカット（4C Designer's Cut）」と題されたプロジェクトで、アルファロメオ4Cの誕生10周年を記念する特別なチャレンジであると紹介されており、アルファロメオのヘリテージ部門と、4Cのデザインを手がけたデザイナーであるアレッサンドロ・マッコリーニ氏との共同作業になると発表されています。

そしてこのプロジェクトの進め方として、まずはアルファロメオ側から（アルファロメオの）デザインチームが作成した3つのテーマをファンに対して提示し、そこからインスピレーションを得たファンの提案を織り交ぜて最終的な1台を完成させるとしていますが、こういった「ファンによる投票型プロジェクト」は近年のアルファロメオが取り入れた新しい試みだとも言えそうですね。

アルファロメオのデザイナーはこう語る

このプロジェクトの実行に際し、アルファロメオ4Cのデザイナー、アレッサンドロ・マッコリーニ氏は「4Cをベースにこのワンオフモデルを作るため、私は3つの美的特徴からインスピレーションを得ました。開発したいもののイメージはすでにあるのですが、アルファロメオのファンからもインスピレーションを得たいと考えています。何年もの間、私はアルファロメオのクラブで実地体験をし、さまざまなタイプの塗装を施したり、細かくチューニングされたコンフィギュレーションを持つたくさんの4Cを目にする機会がありました。だからこそ、ファンの皆さんにもこのプロジェクトに参加してもらい、4Cの10周年を一緒に祝う、本当に特別なワンオフモデルを作りたいのです」とコメント。

ちなみに現在アルファロメオのデザイナーはアレハンドロ・メソネロ＝ロマノス氏へと交代しており、よって前任者の（そして4Cをデザインした）アレッサンドロ・マッコリーニ氏をここで起用するというのは極めて異例。

しかしアルファロメオとしては「そこまでしてやらねばならない」プロジェクトだと捉えている、ということになりそうですね。

ひとまず、「ワンオフのアルファロメオ4C」にはこんなテーマが提示されている

そして今回、ファンの想像力をかきたてるためにアレッサンドロ・マッコリーニ氏が用意した3つのデザインにつき、まず最初は「トリブート」。

ティーポ33をはじめとする”アルファロメオの代名詞”でもあるレッドをフィーチャーしており、アルファロメオとモータースポーツとの関係性を強く意識させるもの。

「コルサ」はやや控えめなアプローチを採用しており、マットグレーのカラーリングは「4Cの筋肉質でパフォーマンス志向の性質を強調している」のだそう。

そして最後の「レジェンダ」は、過去のパステルカラーとホワイトのホイールを組み合わせた、「ヘリテージ」仕様。

今回の「4Cデザイナーズカット」につき、（アルファロメオが属する）ステランティスグループが展開する”リローデッド・バイ・クリエイターズ”の一環として実施されるといい、少し前に公開されたアバルト・クラシケ1000SPに次ぐ第二弾なのだそう。

現時点では最終的にどんな4Cが生まれるのかわからないものの、「10周年」にふさわしい仕様が与えられるであろうことは間違いなく、その完成の報を待ちたいと思います。

なお、今回のアルファロメオ4Cについては「ワンオフ」とされているものの、同様にワンオフとして企画されたアバルト1000SPはのちに少量ながらも生産と販売がなされており、今回の4Cについても市販される可能性があるのかもしれません。

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参照：Alfaromeo