2021年10月の輸入車登録台数は波乱含み。現時点でもっとも成長したのはアルピナ、シボレー、そしてアストンマーティン

｜　なんだかんだでやっぱりアメ車には安定した需要があるようだ　｜

グループによって「半導体を確保できた」「できなかった」という明暗がくっきり

さて、日本自動車輸入組合による、2021年10月の国内輸入車登録台数が発表に。

全体的な台数は前年比68％にとどまり、これは「売れていない」というよりも、国産車同様にチップ（半導体）不足によるものと捉えたほうがいいかもしれません。

そして、中には販売を大きく落としてしまったブランドもあり、こういったブランドは「本国や、主要市場にて販売するための車両にチップを回し、日本市場は後回しになっている」という可能性も考えられそうですね。

こういったブランドが伸び、こういったブランドが縮小した

そこで今回目立った動きを示したブランドを見てみようと思いますが、上述のとおり「特殊要因」が反映されているのが先月の統計なので、単に売れている/売れていないということを表しているわけでないことには要注意。

ざっと見ると、プジョー（前年比22.4％）、シトロエン（33.8％）、DS（44.9％）が大きく落ち込んでいるところで、これらは同じグループ（現ステランティス、前PSA）に属するために”グループごと”の半導体不足が問題となっているのかも。

そのほかジャガー（37.6％）、ランドローバー（30.5％）も大きく販売が縮小し、これら両者も同じグループですね。

そして面白いのはキャデラック（140.0％）、シボレー（166.0％）、ダッジ（102.4％）、フォード（126.3％）といったアメリカ勢の販売が結構伸びており、これらはちゃんと「タマが入ってきている」ということになりそう。

アルピナ（215.4％）、アストンマーティン（130.0％）、ベントレー（245.8％）といったプレミアムブランドの勢いも良く、少量生産メーカーほど（総生産台数がもともと少ないので）大衆車メーカーに比較してチップ不足の影響を受けにくいのかもしれません。

2021年10月の日本国内における輸入車販売はこうなっている

参照:日本自動車輸入組合