| 「テスタロッサ」らしい要素もしっかり取り入れられ、かつ現代のフェラーリのディテールも再現されている |
やはりこの「フィン(ルーバー)」なくしてテスタロッサは完成しない
さて、フェラーリ・テスタロッサはランボルギーニ・カウンタックと並んで「最もスーパーカーらしいスーパーカーとしてのアイコン」として認知されていますが、これまでにも数々の(テスタロッサをモチーフとした)レンダリングが公開されています。
そして今回、独立系デザイナーであるマルコ・マルチーズ氏がリリースしたのが「現代版テスタロッサ」なるCG作品。
つい先日には296GTBをベースにしたテスタロッサのレンダリングが(別のアーティストから)公開されたばかりですが、今回の作品はSF90ストラダーレをベースにしたという想定なのだそう。
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フェラーリ・テスタロッサは偉大すぎるスーパーカーだった
フェラーリ・テスタロッサは1984年に発表されたV12ミドシップモデルで、当時のフェラーリが提唱する最新のデザイン言語を用いたスタイリングがビジュアル面でのもっとも大きな特徴です。
ロー&ワイドなプロポーション、極端なウェッジシェイプ、そしてサイドやリアに見られるフィン(ルーバー)がテスタロッサをテスタロッサだと決定づけるひとつの要因だと認識しており、しかし今回のレンダリング作成において、デザイナー氏がもっとも苦労したのは「フロントオーバーハングとリアオーバーハングのバランス」。
意外かもしれませんが、こういったレンダリングにてそれっぽく見せるのに重要な要素は「ディティール」ではなく「プロポーション(もしくはディメンション)」であり、モチーフとするクルマにいかにそのプロポーションを近づけるかが重要なのだと思われます。
その点、今回公開された「新型テスタロッサ」は明らかにテスタロッサだと認識できるもので、しかし丸みを帯びたノーズ、横に長いデイタイムランニングランプ、ヘルメットルーフなど現代のフェラーリが持つ要素をしっかり反映しているようですね。
サイドにはもちろん「あの」ルーバー、そしてリアにもやはりルーバーが用いられていて、しかしぼく的に「おお」と思ったのはCピラーが大きく取られ、これがいかにもテスタロッサらしいこと。
ホイールも伝統的な「5本スポークのスター形状」を踏襲しており、デザイナー氏の「テスタロッサ愛」が伝わってくる作品だと思います。
さらには、ドアミラーの代わりとなるカメラがAピラー上に取り付けられているあたりも、テスタロッサの初期モデルに見られた「モノスペッキオ」を連想させ、このレンダリングの完成度を高いものとしているようですね。
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フェラーリにはどこかでテスタロッサを復活させてほしいものだが
なお、この「テスタロッサ」というのは「赤い頭」を意味しており、かつてのフェラーリのレーシングカーのエンジンカムカバーが赤く塗られていたから。
ただ、現代のフェラーリのエンジンのヘッドには基本的にレッドの結晶塗装が施されていて、よってこの「テスタロッサ」という言葉は特別ではなくなってしまったのか、フェラーリはこれまで保有していた商標の権利を更新しなかったとも言われます。
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しかし言葉としての特別さは失われてしまったかもしれませんが、クルマとしてのテスタロッサには大きな意味があり、よってぼくはフェラーリにテスタロッサの復活を切望しており、もちろん車種としてのリバイバルはないとしても、そのディティールを現代風に解釈して取り入れてくれないかと考えているわけですね。
現在フェラーリは過去のアイコニックなモデルのディティールを取り入れた「ICONA」シリーズを展開しており、ここではモンツァSP1 / SP2、デイトナSP3と言ったモデルがリリースされており、これらには過去のフェラーリの複数モデルの要素が取り入れられています。
デイトナSP3のリアにはテスタロッサに採用された「ルーバー」が採用されているものの(さらにはリトラクタブルヘッドライト風の仕掛けも)、いまのところ「サイド」のフィンについては再現されたモデルが存在せず、どこかでこれを取り入れて欲しい、と願ってやまない今日このごろです。
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