![合計33年間納屋に放置されていた20台のフェラーリが競売に登場!ハリケーンが納屋に直撃し吹き飛んだことから収蔵されていたフェラーリが偶然見つかる](https://intensive911.com/wp-content/uploads/2023/06/Ferrari-512-BB.png)
| それにしても、よくこれまで誰にも見つからずに保管されていたものだと感心する |
見つかった後はまた所有権の移転などでけっこう問題が山積みなのかもしれない
さて、およそ14年間ずっと納屋に保管されたままだった希少なフェラーリたちがオークションへと登場予定。
これらフェラーリはもともとフロリダの納屋にて納められていたそうですが、2004年にフロリダをハリケーン「シャーリー」が襲い、そこで納屋が吹き飛んだことでこれらフェラーリの存在が明らかになったのだそう。
その後にこのフェラーリたちはインディアナ州の安全な倉庫に移され、しかしそこでさらに19年ずっと(そのままの状態で)保管されることになり、しかしようやく今回RMサザビーズ主催のオークションにて出品されることになった、と説明されています。※なぜインディアナ州にてずっと保管されていたのか等、詳細は公表されていない
中には王族が所有していたフェラーリも
RMサザビーズによれば、ル・マン、タルガ・フローリオ、ミッレ・ミリアを実際に走ったレーシングカー、そして王族が所有していたというクルマもあるとのことで、すべて落札されれば「数十億円」となるのは間違いなく、納屋から見つかった20台のフェラーリのうちいくつかをここで見てみたいと思います。
1956 フェラーリ250 GT クーペ スペチアーレ by ピニン・ファリーナ
まずはモロッコの王族、モハメド5世が購入した1956年製フェラーリ250GTクーペ・スペチアーレ(ピニン・ファリーナ製)。
1956年に「スーパーアメリカ・スタイル・コーチワーク」を搭載した、わずか4台のモデルのうちの1台です。
予想落札価格は170万〜230万ドル。
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1965年 フェラーリ275 GTB/6C アロイ・バイ・スカリエッティ
次は1965年製フェラーリ275GTB/6C アロイ・バイ・スカリエッティ。
トリノ・モーターショーで公開されたのちに1966年のタルガ・フローリオに出場した個体でもあり、このモデルは「低重量の合金ボディと6つのキャブレターを装備した最初の『ロングノーズ』275GTB」と言われていて、予想価格は200~250万ドルというエスティメイトが出ています。
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1954年 フェラーリ500モンディアル・スパイダーシリーズI by ピニン・ファリーナ
おそらく最も興味深く、しかしハリケーンによる被害を最も色濃く受けたのがこのピニンファリーナによる1954年のフェラーリ500モンディアル・スパイダー・シリーズI。
すでに「(フェラーリというよりは)単なる金属の塊」となってしまっているものの、このコレクションの中では最も広範なレース歴を持つ車両です。
RMサザビーズによると、このクルマは「スクーデリア・グアスタッラの代表フランコ・コルナッキアが、元スクーデリア・フェラーリのドライバー、フランコ・コルテーゼのために購入した」とのことで、コルテーゼはこのクルマで1954年のミッレミリアでクラス4位(総合14位)に入賞しています。
その後スカリエッティによって改造され、1956年のタルガ・フローリオに出場するなど、レース活動を続けたという記録が残り、よってこの状態にも関わらず最高で160万ドルの値がつくと予想されています。
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1978年 フェラーリ512BB コンペティツォーネ
この512BBコンペティツォーネは1978年のル・マン24時間レース用に用意された3台のファクトリー仕様のうちの1台で、ルイジ・チネッティがノース・アメリカン・レーシング・チーム(NART)の代表として実際に参戦したとされる車両です。
ほぼ「ル・マンのコースを去った時の状態」つまりレース終了そのままの姿で保管されており、製造されてから今までわずか2人のオーナーを経たのみだと紹介されています。
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1956年 フェラーリ410スーパーアメリカ クーペ シリーズI by ピニンファリーナ
わずか12台しか生産されなかったピニンファリーナ製シリーズI 410スーパーアメリカー クーペのうちの10台目で、1956年のパリ・サロンでフェラーリによって展示された個体です。
当時はブルー・アルティコという希少な塗装色で仕上げられ、スウェーデン/スイスの伝説的レーサー、ヨアキム・ボニエが一時的に所有していたことがあり、どこかの段階でこのロッソへとペイントされたようですね。
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1967年 フェラーリ 330GTS by ピニンファリーナ
このフェラーリ 330GTSは、99台生産された該当モデルのうちの1台と思われ、エンジン、ギアボックスはナンバーズマッチ(交換されていない)を維持。
ネロ・フランジレザーにアルジェントメタリザートで仕上げられており、これまでにはコンクールに出展されたことがない、と紹介されています。
内外装、そして機関については「メンテナンスが必要」とのこと。
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1964年 フェラーリ250GT/L ベルリネッタ・ルッソ by スカリエッティ
このフェラーリ250GT/L ベルリネッタ・ルッソ by スカリエッティはGTOスタイルのパフォーマンスモディファイ含め、競技用としてカスタマイズされたモデルで、やはりレストアが必要とのこと。
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1965年 フェラーリ275 GTS by ピニンファリーナ
もともとはネロ・レザーにジャッロ・ソラーレという希少な組み合わせで仕上げられていたそうですが、この個体もどこかでロッソにペイントされており、フェラーリ=ロッソという固定概念はずいぶん昔からあったことがわかります。
わずか200台しか製造されなかった275GTSのうち19台目で、ナンバーズマッチの3.3リッターV型12エンジンを有しています。
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参照:RM Sotheby's