王は帰還なされた。ポルシェ911GT2RSがニュル最速タイムを記録し、ウラカンの天下は終わりを告げることに

初めて量産車にて7分を切った918スパイダーの記録をなんと10秒以上も短縮

ランボルギーニ・ウラカン・ペルフォルマンテの王座はわずか6ヶ月で陥落

ポルシェが911GT2RSにてニュルブルクリンク周回タイム6:47,3を記録し、「ニュル最速」の座を獲得。
つい最近ランボルギーニ・ウラカン・ペルフォルマンテが6:52.1を記録して市販車最速タイムを書き換えたばかりですが、あっさりとその記録を更新して王座へとつくことに。

タイムを記録した車両についてはポルシェの常として「ノーマル」だと思われますが、動画を見る限りでは先日ニュルブルクリンクで目撃された「謎仕様の911GT2RS」と同じ個体のようで、少しだけ変更が加えられているのかもしれません。

6分47秒はどれだけすごいの？

今回のタイム6:47,3がどれだけすごいのかというと、「初めて量産車で7分を切った」ポルシェ918スパイダーの6:58,08を10秒以上も短縮したもので、「ほぼレーシングカー」であるラディカルSR8LMの6:48,00より速いタイム。

なお先日スバルが「ニュルブルクリンクのタイムアタックのためだけに改造しまくった、ワンオフの」WRX STI Type RA NBR Specialにて記録したタイムが6:57,5。無改造の量販車であるポルシェ911GT2RSはこれよりも10秒も速いということになりますね。

なお、ランボルギーニはポルシェ911GT2RSにその王座を奪われることを予期していたのか、「ウラカン・ペルフォルマンテのさらにハードコアモデル」登場を示唆しており、このモデルによって911GT2RSのタイムをさらに更新することになるのかもしれませんね。

ランボルギーニは12月に発表されるとされるウルスについても「ニュル最速SUV」を狙う可能性があり（一度はニュルのタイムアタックを否定）、これについても新型ポルシェ・カイエン・ターボS（Eハイブリッド）と王座をかけて争うことになりそうですね。

ポルシェ911GT2RSって？

ポルシェ911GT2RSはポルシェが2017年のジュネーブ・モーターショーにて発表した911シリーズのトップレンジ。
997世代にも「GT2RS」が設定されていたものの、そのあまりのパワー、それに比して駆動輪は後輪のみという過激さが起因して事故が多発。

そのために未亡人製造機＝ウィドウメーカーとまで言われたスパルタンモデルでもあります。

991.2世代で復活した911GT2には先代同様「RS」の称号が与えられ、そして先代911GT2RSに輪をかけてスパルタン。
その馬力はついに700馬力の大台に乗り、しかし駆動輪はやはり「後輪のみ」。

0-100キロ加速は2.8秒、最高速度は時速340キロというスペックを誇りますが、918スパイダーにも用意された「軽量、レースレディな仕様へとコンバートする」ヴァイザッハパッケージがオプションで用意されていることもトピックとなっています。

現在のニュルブルクリンクのランキングは？

現在のところ、ニュルブルクリンクのラップタイム上位（ベストテン）は下記の通り。
なんとポルシェが3台もランクインしています。

ウラカン・ペルフォルマンテ、そして911GT2RSがタイムを刻む前はラディカルが1/2位を独占しており、まさかこの（レーシングカー同然のラディカルが記録した）タイムが破られることはないと考えていたのですが、技術の進歩が「不可能と思えることを可能にした」とも言えますね。

https://www.youtube.com/watch?v=Fh8_2zQZ3xM